常勤と非常勤について考える

8月 21st, 2013 | Posted by admin in 経営

最近、考えているテーマが、常勤と非常勤。英語でいえば、フルタイム(full-time)とパートタイム(part-time)

兵法という観点からすれば、フルタイムとパートタイム、どちらが良いかと言えば、フルタイムに決まっている。

孫子の兵法いわく

。我は専りて一と為り、敵は分かれて十と為らば、十を以て其の一を攻むるなり。我寡なくして敵衆き、能く寡を以て衆を撃つ者は、則ち吾が与に戦う所の者約なればなり。

敵軍が自軍の10倍であった場合、そのまま正面突破しては勝ち目がない。だからこそ、1点集中して、強大な相手を撃破する。常勤、非常勤という話、この点からみれば、明らかに、常勤に分がある。そもそも、軍隊の場合、火曜-金曜までサラリーマンですが、土曜-月曜は軍隊入ります、というのは基本的にありえない。という意味では、非常勤(パートタイム)という概念は成立しにくい。

一方で、非常勤が必要な場面もある。自分の知っている範囲では、会社の非常勤役員。役員には、2種類あって、毎日出社する常勤役員と毎日ではないものの、取締役会など会社の重要会議に参加する非常勤役員。

この”非常勤”というスタイル、自分はとても重要だと思う。もちろん、前述のように兵力の一点集中という点では、非常勤は確かに弱い。その理由は、やっぱり、常勤でないと、戦況の逐次把握が難しいから、24時間365日戦況をウオッチしている人と、3日に1回しかウオッチしていない人ではやはり差が出る。でも、一方で、非常勤のよさは、様々な視点でモノを視ることができること。


作戦はつねに正しいとは限らない、ときによっては、とんでもないプランを社長がぶち上げることがあるけど、トップ以下だれも反対できないので、なし崩し的に賛成というケースは、いままで自分の見た範囲では、結構ある。そんなとき、やっぱり、客観的にモノを視る存在は、やっぱり、必要だと思う。

そういう意味で、日本で社外取締役の重要性を主張しているけど、自分もこれに全面的に同意したい。戦況をつねにウオッチしながらも、その戦地が戦っていることが正しいのか、あるいは、他の方策はないのか、様々な観点から議論する、これは会社を変な方向に向かわせないためには、とても重要なことだと思うのです。

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