失敗を認める文化

3月 20th, 2014 | Posted by admin in 経営 | 長橋のつぶやき

先週、ある方との会話で、なるほど、と思ったこと。

彼はこう指摘する。「ビックデータは、100%完璧な答えを出すものではない、むしろ、70%くらいの確率で未来を教えてくれる」

これは当たり前といえば当たり前だけど、こういう視点もありだなあと思いました。

やっぱり、日本のシステムとくに情報システムの場合”100%”を要求される。

もちろん、銀行の勘定システムの場合、1万円引き落とすつもりだったのに、1000円しかでなかったというミスがあってはいけない。

でも、その100%にこだわることによるデメリットもある。

それは、それはミスを許さないカルチャーになってしまい、冒険をしようという気概がなくなってしまうことだと思う。

たとえば、日本の大企業には、情報システム部があり、情報システム部の仕事は、”安定的”にシステムを運用すること、冒険はできない。

そして、安定的な運用にこだわるあまり、新しいものを取り入れなくなり、しまいには競争力が落ちる可能性はゼロではない。

で、どうするか?

”冒険”は必要。そして、一番重要だと自分が思っているのは、”冒険の失敗を認めるカルチャー”だと思う。もちろん、失敗はよくないし、失敗はゼロが望ましい。でも、どんなに努力しても失敗することはある。でも、その失敗が次の成功につながるのであれば、悪い話ではない。だから、冒険の失敗を認めるカルチャーは大事だと思う。

で、難しいのが、失敗の”度合い”。かつて、旧日本陸軍がビルマ英軍攻略で立案したインパール作戦では、山岳地域の補給路確保の難しさから、立案者の牟田口中将を除いて誰もが”失敗”すると感じていた。でも、彼の上司である川辺中将が”彼ががんばって立案しているから、認めてあげよう”という温情で作戦は決行され、多大な犠牲を強いられた。すなわち、失敗を認めることは重要、でも、致命的な失敗を認めたら会社はつぶれてしまうこともある。

結局のところ、バランス感覚なんだと思う。リーダーたるマネジメントが次につながる失敗であれば認め、会社を揺るがすような失敗であれば、断固として拒否する、難しいけど、こうしたことが大事なんだと、ビックデータの話から思いました。

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