青田買い

12月 15th, 2015 | Posted by admin in 長橋のつぶやき

先日ですが、とても良いお話をお伺いしました。

あるメーカーから、某内視鏡メーカーはすごい、という話です。

 で、何がすごいかといえば、その会社は、将来の医者の卵である、医学部の学生のころから、医学部生向けに内視鏡のセミナー・研修等をやるという。まず、学生のうちから、内視鏡に触れさせ、何ができるかを体験し、それを10年、20年続ければ、結局、そのメーカーを使い続けるしかないと。

これは、いわゆる囲い込み、あるいは、青田買いかもしれないけど、これはこれで理に適っていると思う。

 自分の比較的身近な話では、IPO系もこれに似ている。会社を設立して、産声を上げてから、数年、場合によっては、数十年かけて上場(IPO)するケースがある、確率的には魚の卵が成長魚になるくらいの低い確率。まあ、IPOは会社の「成人式」かもしれない。で、成人式の直前になって、うちのサービス使ってくださいといっても、普通手遅れの場合が多い。

 たとえ、低い確率でも、産声を上げた時から、将来の成人式のために恩を売って、売って売りまくる。これは内視鏡の医学部生の囲い込みと似ているかもしれない。ポイントは、青田買いしたからといって、すべての田んぼが実るわけではない。あくまでも、5年以上で回収を見込む腰を据えた投資だと思う。

そう考えてみると、腰を据えるというのは大事だと思う。そして、長いこと、腰を据えて打ち込んできた会社は強い、そんなことを思いました。

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