脳に汗をかくこと

5月 23rd, 2014 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (脳に汗をかくこと はコメントを受け付けていません)

最近、新規ビジネスプランを書いたりして思うこと。

こうやったら新規ビジネスは上手くいくというノウハウ本はあるけど、この通りにやっても上手くいかないと思う。

なぜか?

やっぱり、新規ビジネスは考えて、考えて、考えて、考え尽くしたところに、新しいビジネスがあって、”こうすれば上手くいく”というノウハウだけでは、やっぱり、考えが浅くなる。

結局のところ、”これはうまくいきそうだ”と思いつくことはある。これはこれで重要だけど、そういう思いつきはもうすでに大半の人がやっている。だから、新しいことをやるには、その”思いつき”を様々な角度から検討し、本当に上手くいくかを考え、上手くいかない場合はどういうケースかを考え、”これだったら絶対いける”というレベルまで昇華させる、やっぱり、その段階でようやく腑に落ちる。

とくにベンチャー企業の場合、基本は資本力では大企業に勝てない、だからこそ、考えて、知恵を絞って、ひたすら考えて、”これなら間違いない”というレベルまで考える。孫さんは、これを「脳に汗をかくくらい考えるべし」と指摘していて、まさに、その通りだと思う。

と考えると、やっぱり、幼いころから「脳に汗をかく」習慣をつけるというのはとても重要だと思う。それは、ちょっと考えたところで「これでいいや」というのではなく、あらゆる角度から考えて、考えて、考える、こういう習慣ができれば、新規ビジネスに限らず、どんなところにいっても確実に生きる。自分もできているとは思わないけど、やはり、これが必要なんだなと思いました。

ネットビジネスと論語の「近き者説び、遠き者来る」

3月 23rd, 2014 | Posted by admin in イノベーション | 経営 | 長橋のつぶやき - (ネットビジネスと論語の「近き者説び、遠き者来る」 はコメントを受け付けていません)

温故知新とはいったもので、論語を読むといつも新しい発見があります。

今回の発見は、子路第十三にあるこの一節

葉公政を問ふ。子曰く「近き者説(よろこ)び、遠きもの来る。」

葉公が政治について孔子に質問した。孔子は言う「政治を行うには民心を得ることを貴びます。ゆえに近くにいる民は己の恩沢をこうむって悦び、遠方の民は己の封を聞いて来たり附くようにすべきであります」

「論語新釈」(宇野哲人、講談社学術文庫p389)

そう、ある政治家がすばらしい政治をしていれば、そこに住んでいる人々は喜ぶ。そして、それを遠方の人が聞きつけ、そこによって来る。

これは当たり前といえば当たり前なんだけど、すごく含みがある。やっぱり、遠方の人間を直接呼ぶことはできない、まずは、近い人々を呼ぶと。

そして、ネットビジネスでも同じことが言えると思う。

最近、よく相談を受けるのは、どうやってユーザを増やすか。とくにスマホのアプリの場合、誰でもアプリをつくることができるので、企業だろうが個人だろうが同じ土俵で相撲を取らざるをなくて、結局、がんばってつくったアプリが埋もれてしまうケースが多い。

で、どうやって埋もれないようにするか?

やっぱり、「近き者説び、遠きもの来る。」しかないと思う。簡単にいえば、自分の知り合い、企業であれば取引先、など、ほんとに顔の見える近い人を呼び込み、近い人が”このアプリはいけてる”と思ってもらって、はじめて、遠方の人が聞きつけ、そのアプリをダウンロードする。だから、どんなすごいアプリでも、リリースすればすぐに遠方の人がやってくることはほとんどないと思う。

論語のこの説は政治の話だけど、その言わんとするところは政治、ビジネス、ひいては、ネットビジネスとも同じであり、まずは、自分の知っている人を口説く、それがなくては、遠方への拡散はありえない。まさに、論語を読み返して、温故知新の思いです。

「アップル vs グーグル どちらが世界を支配するのか」を読む

2月 4th, 2014 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (「アップル vs グーグル どちらが世界を支配するのか」を読む はコメントを受け付けていません)

【連載】世界ハイテク企業ウォッチや個人投資家向け投資アイデアプラットフォームLongineにGoogle, Appleのようなハイテク企業について書かせていただく機会があるので、割とこうした本は出るたびに読んでいます。

そして、今回の「アップル vs グーグル どちらが世界を支配するのか」、結論から言えば、これからのハイテク企業がどう動くかを把握するためには、ぜひ、読むべきだと思う。

本書の英語のタイトルは、「Dogfight How Apple and Google Went to War and Started a Revolution」であり、アップルとグーグルの戦争であり、本書は”グーグル・アップル戦記”ともいえるかもしれない。

なぜ、アップルとグーグルは戦争をしないといけないのか。その理由は、以下に集約できる。

アンドロイドとの闘いは、ビル・ゲイツとマイクロソフトを相手に繰り広げた一九八〇年代の闘いとは似ていないとジョブズは言ったが、アップルの内外の人間は口をそろえて、似ているという。アンドロイドとiPhoneの闘いは「プラットフォーム戦争」だった。プラットフォーム戦争は勝者の総取りになりがちだ。勝者が市場シェアと利益の七五パーセント以上を手にして、敗者をビジネスを続けることすらおぼつかなくなる。
(本書p182より)

まず、このスマホのプラットフォーム戦争で勝ったのは、アップル。当時、キーボード付きが当たり前のスマホ市場にタッチパネルという斬新なプロダクトで一気に市場シェアを獲得した。ただし、iPhoneのシェアが高まると、iPhoneに対抗したいと思うメーカーも増えてくる、そして、そのメーカーのニーズを取り込んだのがアンドロイド。

iPhoneに対抗したかったメーカーとキャリアは、<ドロイド>の成功を見て、アンドロイドがいちばんの選択肢だと思った。ルービンはそのチャンスを最大限に活かし、二〇一〇年のうちに、たたみかける勢いでソフトウェアの大きな更新を三回おこなった。同年末には、ドロイドのような爆発的なヒット商品のほかにも、HTCの<イーボ4G>やサムソンの<ギャラクシーS>なども加わっていた。全体で200種類近いアンドロイド携帯が50か国で売られ、世界中のキャリアとメーカーが何百万ドルというマーケティング予算をアンドロイド製品につぎこんだ。
(同書p169より)

iPhoneをパクッたアンドロイドについて、スティーブ・ジョブズが猛烈に怒り、アンドロイドを搭載しているメーカーを訴えたのは記憶に新しい。とはいうものの、現実としては、

一方、二〇一三年なかばの時点で、グーグルとアップルの携帯プラットフォーム戦争は、明らかにグーグルが優勢になっている。
(同書p280より)

というようにグーグルが優勢になっている。結局のところ、プラットフォームとしてのアンドロイドのほうがより多くのユーザー・メーカーに支持されているといえるかもしれない。

とはいうものの、Windowsがかつては盤石といわれながらも、スマホにおいて苦戦しているように、スマホから別のデバイスに変わったとき、また、新しいプラットフォーム戦争が起きると思う。そして、その時はそれほど遠くないのかもとも思いました。

いずれにして、グーグル、アップルがどう戦ったのか、いろいろ考えさせられる本です。

MBAは士官学校か?

2月 2nd, 2014 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (MBAは士官学校か? はコメントを受け付けていません)

MBAを持っていいない自分がMBAについて語る資格はないのですが、まわりにたくさんのMBAがいることもあり、最近思うこと。

MBAは士官学校か?

MBA(Master of Business Administration 経営学修士)は、ときに、ビジネスの士官学校と呼ばれる。

おそらく、その所以は、MBAをとると、経営・指導に携わる”エリートコース”を歩む点が、士官学校を卒業して、一兵卒ではなく、将校からスタートする点と似ている、という点にあるかもしれない。

たしかに、それはあるかもしれないけど、自分の理解は、たぶん、MBAと士官学校は違うと思う。

先日、ある方から教えていただいたのは、”士官学校の目的は上司から受けた命令を部下にきちんと伝えること”、という。

軍隊の場合、これはとても重要、やはり、上司から受けた命令が、”これはイケてない”とおもって、部下に”イケてないので、これはやらない”といってしまったら、軍隊のような大きな組織は成立しない。だからこそ、ピラミッドの組織を維持すべく、上官の命令を、確実に上手く部下に伝える、こうした中間管理職的な職務は必要だと思う。




MBAを否定するつもりはないけど、やはり、2年程度大学にいったからといって、こうした士官学校的なトレーニングが身に付くとは思えない。だから、MBAはビジネスの士官学校というのは、やはり違う気がする。

だからといって、MBAに価値がないか?

といえば、そうでもない。自分が思うに、様々なバックグラウンドのつながりだと思う。

たとえば、日本の場合、今でも、xx年入社という同期のつながりが深い。でも、同期のつながりだけを重視すると、視野が狭くなってしまう。

だからこそ、ビジネススクールという全くバックグラウンドが違う、そうしたバックグラウンドの違う人とつながることで、新しいビジネスにつながることが多々ある。

逆に言えば、士官学校の問題点は、”同質化”してしまうこと、士官学校の成績が、将来の昇進につながり、多面的な判断ができなくなる。だからこそ、異なるバックグランドの人つながることで新しいビジネス・価値を生み出す、これはこれで素晴らしいことだなあと思います。

だからこそ、たくさんの日本人が、まったく違うバックグラウンドに”飛び込む”、これが重要なのだと思いました。自分も”飛び込み”ます!

Twitter,Facebook,Linkedinに起きている10の最近の変化

1月 28th, 2014 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (Twitter,Facebook,Linkedinに起きている10の最近の変化 はコメントを受け付けていません)

USのオンラインメディアFastCompanyで、”10 Big, Recent Changes To Twitter, Facebook, And Linkedin You Should Know About ”(Twitter, Facebook, Linkedinにおきている10の最近の変化)として、10の変化を上げている。今後、どう変わるかを見極めるのに役立ちそうなので、アップデートします。

1.Twitter rolls out new design - Twitterがモバイルにあわせた新しいデザインを導入。左サイドメニューからナビゲーションができるようになった。

2.Twitter emphasizes images even more – Twitterが画像をさらに強調するようになった。

3. Facebook changes its algorithm–again – Facebookがアルゴリズムを再び変更。Facebookha,ニュースフィードのランキングアルゴリズムを変更。とくに、メディアからのクオリティが高いニュースを優先的に表示するように変更。その変更理由について、Facebookの発表では、

Why are we doing this? Our surveys show that on average people prefer links to high quality articles about current events, their favorite sports team or shared interests, to the latest meme.
(なぜ、こうした変更をするのか? 一般的なユーザは、好きなスポーツチーム、興味のあること、などに対する質の高い記事を好む傾向があるという調査結果が得られた

という。

4.Twitter adds photos to DMs - TwitterのDM(ダイレクトメッセージ)に写真を入れられるようになった

5.Twitter adds promoted accounts to mobile timelines - Twitterのモバイル版のタイムラインにプロモーションアカウント(広告用アカウント)を入れることができるようになった。

6.Facebook and Twitter help advertisers measure conversions – FacebookとTwitterでは広告主がコンバージョンを計測しやすくなった。
 Facebookでは、”measurement partner”と呼ばれる広告主が、カスタムオーディエンスを送信し、Facebook上でキャンペーンをし、Facebook上でその効果がわかるというもの。カスタムオーディエンスについては、3つのイノベーションで“復活”するフェイスブック、その収益力は本物か?に書いたのでご参照ください。

 Twitterも同じようなアプローチで、1.Twitterのプロモーションアカウントでプロモーション、2.ユーザがそのプロモーションを通じて商品を購買、3.どのTwitterユーザが購買したのか、広告主はコンバージョンレポートで閲覧することができる、というもの。

7. Twitter offers tailored audiences to advertisers - Twitterがテイラーメードの広告を提供
 5.に似ているアプローチで、あるTwitterユーザが、ハワイのホテルのウェブサイトを見るとする。そのウェブサイトに広告を表示するアドパートナーはTwitterに、そのTwitterユーザがハワイのホテルのウェブサイトを閲覧していることを伝える。そして、そのユーザのTwitterタイムラインに、そのホテルのプロモーションツィートを表示する仕組み。

8.LinkedIn announces Showcase Pages for companies - LinkedInが企業向けにショーケースページをオープン
 いってみれば、Facebookの企業ページのようなイメージのショーケースページを作ることができるようになった。

9.Facebook updates its Page Composer - Facebookがページコンポーザーを更新
 ある特定の時間にポストできるスケジュール機能、複数の写真を一度に表示される機能など追加。

10.Twitter adds search filters on mobile - Twitterはモバイルでのフィルター検索機能を追加
 モバイルでの検索機能で、Phone,Videoなどのフィルターを追加。

総じていえば、かつて、Facebookが上場したときに、モバイルのマネタイズどうすんの?という話で、かなりリソースを投じて、モバイルのマネタイズを実現したように、今は、Twitterが、様々な手段を使って、マネタイズを強化しているといったところ。そういう意味で、メディアとしてのTwitterが盛り上がってくるのかもしれません。

ビックデータとスモールデータのはざまで

1月 4th, 2014 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (ビックデータとスモールデータのはざまで はコメントを受け付けていません)

最近、スモールデータという言葉を聞くようになった。

いうまでもなく、ビックデータに対するアンチテーゼだ。

ビックデータとスモールデータ、何が違うのだろうか?

結局のところ、自分の理解では、誰が意思決定するか、という話だと思う。

ビックデータの場合の意思決定は、コンピュータ、膨大なデータの中から、人間によってプログラムされたアルゴリズムを基に、パターン(例:ワインの熟成度、ユーザの嗜好(この商品をかったユーザは、この別の商品も買う)、などなど)を発見する。この場合は、データが多ければ多いほど良いので、必然的に人間の出番は少なくなる。

一方、スモールデータの場合、 “小さい”データであるので、判断するのは人間だ。結局のところ、情報理論で重要なのは、S/N(Signal/Noise)比、ノイズばっかりで信号(Signal)が少なければ意味がない。だから、ノイズを減らして、S/N比を上げる、そうすれば、必然的にデータは少なくなり、”スモールデータ”となる。

では、この”ビックデータ”と”スモールデータ”、どちらがよいか?

単純に比較はできないけど、結局のところ、どうパターンを見つけるかという話だと思う。




ビックデータにしろ、スモールデータにしろ、重要なのは、データの中からあるパターンを(この購買履歴のあるユーザに、別の商品を提案すれば売れるなど)見つけることだと思う。そして、ビックデータはコンピュータによるアプローチ、スモールデータはどちらかといえば人間によるアプローチ、どちらが優れているとは一概に言えない。

たしかに、コンピュータの処理能力は上がってきているけど、回帰分析をする場合であれば、どれを説明変数にすればいいなど、結局のところ、やはり、人間の知見が必要だと思う。

コンピュータ頼みもダメだし、かといって、人間頼み一遍でもダメ、コンピュータと人間とのはざまでのバランス、これが大事なんだと思ったのでした。

ちなみに、パターンを見つけるという話は、拙著「ビックデータ戦略」で触れていますので、こちらもご参照ください。

データサイエンス超入門 ビジネスで役立つ「統計学」の本当の活かし方

12月 15th, 2013 | Posted by admin in イノベーション | テクノロジー | プログラミングを考える | 経営 - (データサイエンス超入門 ビジネスで役立つ「統計学」の本当の活かし方 はコメントを受け付けていません)

日経BP田島様よりご献本いただきました、ありがとうございました。

最近、いたるところで耳にする「データサイエンス」あるいは「データサイエンティスト」について解説した一冊。

もともと、統計自体は、何十年も前からビジネスに活用されてきており、今さら、統計という話ではない。では、なぜ、”今”なのか?

やはり、ソーシャル、M2M、ウェブなど、様々なデジタル情報が爆発的に増加、くわえて、本書では、データ処理基盤の進歩、使えるデータの整備、人材育成の動きにより、「データ活用のチャンスがより多くの企業に訪れる」(p26)だからこそ、確率論に基づいた統計のスキルが更に重要になると。

とはいうものの、単に、学校の授業の統計解析をマスターできれば良いという話ではない。むしろ、筆者が主張するのは、「膨大なデータを見極めて、目的を達成するための意思決定に役立つ気付きをえる「目利き力」」(p38)が重要と指摘する。そして、その目利き力は

1.データを活用したビジネスを活用する力
2.データサイエンスを支える統計知識
3.アナリティクスを実現するITスキル

の3つが必要と説く。

自分も統計を活用(本書でいえば、正規分布くらいまでは使うけど、機械学習まで及びません。。)することがあり、つくづく思うのは会社によってデータを活用しようという姿勢が全然違うこと。「分析力を武器とする企業」(トーマス・H・ダベンポート)では、企業の分析力にはステージに分かれていると説いているように、Excelの四則演算で十分な会社もあれば、SPSS等を利用して、高度な統計手法を駆使している会社もある。

そういう意味で、本書で指摘している「筆者は企業経営層の方々に「データサイエンティストとは何者か」と聞かれたら、まずは「データサイエンスという言葉の定義を合わせましょう」と回答するように心がけている。」(p242)という主張は尤もだと思う。

Excel、SPSS、いずれも共通しているのは、やはり、データ・数字をもとにビジネスを展開すること、そして、他社にまねできないビジネスを展開すること(イノベーション)。そして、イノベーションを生むには、本書では次の3つが必要と説く。(p228)

1.適当な解で満足してはいけない
2.普遍的だと思われている事象であっても漫然と処理してはいけない
3.妥協せずやり抜く

自分が思うに、データはモノごとの状態を客観的に提示してくれるものだと思う。たとえば、甘いだけだとわからないけど、糖度10%といえば、客観的に提示しているといった類だ。そして、 当たり前と思われていることをも漫然と処理せず、データに即して検証することでイノベーションは生まれるのかもしれない。そして、日本からもデータサイエンスを通じてたくさんのイノベーションが生まれたらこれほど素晴らしいことはないと思う。

本書は、データを活用したビジネス、統計の基礎、アナリティクスを実現するITスキルがコンパクトにまとめられており、そして、それを使ってどうイノベーションを誘発するか、を考えさせられるよいヒントになりました。

データサイエンス超入門 ビジネスで役立つ「統計学」の本当の活かし方 データサイエンス超入門 ビジネスで役立つ「統計学」の本当の活かし方
(2013/11/07)
工藤卓哉、保科学世 他

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分析力を武器とする企業 分析力を武器とする企業
(2008/07/24)
トーマス・H・ダベンポート、ジェーン・G・ハリス 他

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ウォズの願いとインターネット的なモノ

11月 7th, 2013 | Posted by admin in イノベーション | テクノロジー - (ウォズの願いとインターネット的なモノ はコメントを受け付けていません)

ウォズの願い「アップルとグーグルが互いに協力してほしいなぁ」という記事を読んで思ったこと。ウォズは、かつてスティーブ・ジョブズと一緒にアップルを創業。稀代のテック・ギークとして、テクノロジーに明るいことでも知られている。

彼は、こう指摘する。

「例えばさ、「Joe’s Dinerに行って」とSIriに言うでしょ、するとさ、SiriはJoe’s Dinerを知らないっていうことがあるんだよね。さらに、そういう場合大抵Androidは知っているわけ。それこそが、たぶんコンピューターにとってより賢くなるための、より性能の高い人工知能のための未来への鍵だと思う。だからこそ、将来的にアップルとグーグルが連携してくれればと神様に願う気持ちだよ。」

これはさすがの指摘だと思う。彼の思い描くように、アップルとグーグルが連携すれば、世の中もっと便利になるに違いない。

そして、思ったこと。これって分散と集中の話だなあと。

ウォズのSiriの例は、”インターネット的”な考え方に近い。インターネットの場合、TCP/IPという共通言語のもと、お互いにつながっている。そして、たとえば、Yahoo!にたどり着くために、まず、ISP-Aにいって、ISP-Aに到達性がなければ、ISP-B経由で到達する仕組みになっている、そういう意味では、ウォズのSiriの話と全く同じであり、全員が分散しながら協調する、世界に類のない規模の分散協調システムともいえる。

ただ、問題点は、グーグルとかアップルのような飛び抜けた存在がでてくると、そこにトラフィックが集中する。Googleの全サービスに影響する障害が発生、世界のネットトラフィックは40%減少という指摘もあり、世界のトラフィックの40%がグーグルかどうかはさておき、世の中の多くの情報がグーグルに”集中”しているのは間違いない。そして、一度、情報が集中すると、そこに価値が生まれ、自社で囲い込もうとする。ということで、分散協調システムというよりは、集中モデルになりがちになる。

たしかに、集中モデルは便利なんだけど、結局のところ、サービスをしているのは1社だけなので、競争原理が働きにくくなり、ユーザにとって便利なことだけど、実現できていないということはよくある。まさに、ウォズにSiriの話は、ユーザにとって便利だけど、アップル、グーグルとしては情報を集中したいので、やりたくないだろう。

この手の集中と分散の話は正しい解はなくて、時代が流れるにつれて、つねに集中と分散が繰り返される。いまはどちらかと言うと、分散から集中になりつつあるような気がする。その時々のタイミングを見計らって、ビジネスチャンスを見つける。おそらく、集中の場合のビジネスモデルは、集中しているサービスを売る、シリコンバレーの企業で、Googleに買ってもらうために起業するというのは、毀誉褒貶はあるものの、一つの集中のビジネスモデルだと思う。でも、それは永遠に続くわけではない。機を見るに敏、そうした変化をとらえることが一番難しくかつ大事なことだと思いました。

ソニー・ドリームキッズの伝説

7月 26th, 2013 | Posted by admin in 経営 - (ソニー・ドリームキッズの伝説 はコメントを受け付けていません)

戦後、焼け野原のなかで生まれたソニーというベンチャー企業が、30数年で世界を代表するエレクトロニクス企業にどのように成長できたのか、とても興味があります。

最初に読んだ本は、盛田昭夫の「MADE IN JAPAN」、盛田昭夫という第一人称からソニーをどのようにして大きくしていったのかが、とてもよくわかります。その成功の要因の一つは、トップダウン、トランジスタラジオの海外OEMを蹴って自社でUS販売を始めた件にしてもウォークマンの件にしても、”合理的”に考えれば、説明がつかない。でも、トップが決断して、結果的に果実を得る。

そして、次に、この本「ソニー・ドリームキッズの伝説」

「MADE IN JAPAN」は,盛田昭夫の一人称だけど、「ソニー・ドリームキッズの伝説」は、ジョン・ネイスンというソニーとは独立した第3者の視点からソニーの伝説に迫っていて、前述の、「なぜソニーがグローバル企業になれたのか?」に対して、様々なとくに米国の視点から迫っている。

自分の理解は、3つあると思う。

まず1つ目は、創業者井深大の”執念”、彼はテープレコーダの製造にしても、テレビの製造にしても、100台作ったとして、99台失敗しても、1台でも成功すれば、「絶対うまくいく」という執念で、原因を追究し、プロダクトを改良する、これがソニーの礎になったのは間違いないだろう。

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2つ目は、同じく創業者盛田昭夫の”外交”、彼が日本人として戦後早い段階で、生活の拠点を東京からニューヨークに家族で移住したことはよく知られている。もともと、日本のビジネスマンはほとんど日本にいる状況で、ニューヨークに居を構えているのは、ほとんど、彼一人という状況。そこで、彼は、ニューヨークの経済人くわえてワシントンの政治家とも太いパイプを築く。そうした状況ゆえに、アメリカ人からは、”日本でビジネスしたければ、政治家ではなく、まずは、盛田に相談しろ”というくらい、アメリカ側から信頼されていたという。たとえば、かつて、アメリカの保険会社プルデンシャル生命が日本に進出しようとして、彼に会談を申し込んで、できたのが、ソニー生命という。まさに、虎穴に入らずんば虎児を得ず、これがソニーのグローバル企業の基盤となっていることは間違いないだろう。

そして、最後は、大賀典雄の”ブランド”、もともと、バリトン歌手を志した大賀は、人一番、洗練されたモノに対する執着が強かった。ソニーの名前はもともと”ソニー坊や”から来ていて、キャラクター自体は全然洗練されていない。そこで、大賀がロゴデザインなどを手掛け、ソニーの洗練されたブランドイメージを築いたと。

ほぼ家族同様の3人が、それぞれ、技術、外交、ブランド、それぞれ補完しながら、新しい領域を開拓する、やはり、この良い意味での家族経営がソニーの原動力になっていったんだと思いました。21世紀のソニーはといわれたら、徹底的に技術を突き詰める人、世界の果てだろうと一人で開拓する人、そして、洗練されたブランドをつくる人、こうした”人”の結集が次のソニーを生むのかもしれない。

週刊ダイヤモンド7月20日号

7月 17th, 2013 | Posted by admin in お知らせ - (週刊ダイヤモンド7月20日号 はコメントを受け付けていません)

週刊ダイヤモンド7月20日号の「数字で会社を読む グーグル」に協力させていただきました。
ウエブは、こちらからアクセスできます。

グーグルについては、連載:世界ハイテク企業ウォッチ グーグルのサービス一覧まとめ、プロダクトポートフォリオでその強さを読み解くも併せてご参照ください。

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