IR担当者のための財務諸表分析入門

7月 3rd, 2013 | Posted by admin in お知らせ - (IR担当者のための財務諸表分析入門 はコメントを受け付けていません)

2013年4月に、公認会計士の川口さんと一緒にセミナーをやらせていただきましたが、今回は、同様に1日がかりでセミナーをさせていただきます。第2講【「財務諸表」から企業の価値を測る】 の内容は、かつて高校生相手にお話しした内容がベースになっているので、誰でもご理解いただけると思っております。機会があれば、ぜひ、お申し込みください。

https://p-support.pronexus.co.jp/SeminarInfo.aspx?sid=1769&lid=1&count=0

第2講【「財務諸表」から企業の価値を測る】

1.会社の価値とは?
■ 会社の価値と時価総額
■ 株価の決まり方とは?
■ 財務諸表と企業価値

2.損益計算書から企業価値を測る
■ EPSとPERとは?
■ EPSとPERの関係
■ ケーススタディ PERを使った分析

3.貸借対照表から企業価値を測る
■ PBRから会社の資産を測る
■ ケーススタディ PBRを使った分析

4.キャッシュフロー計算書から企業価値を測る
■ キャッシュフローと配当
■ ケーススタディ 配当利回りを使った分析

合同会社と株式会社 独立ノウハウ

6月 21st, 2013 | Posted by admin in 独立 - (合同会社と株式会社 独立ノウハウ はコメントを受け付けていません)

最近、何か所で独立するにあたって、株式会社か合同会社どっちかを作ろうと思う、という話を聞くようになった。

一昔前は、会社と言えば、株式会社だったけど、最近は、合同会社という選択肢も増えて、これはよいことだと思う。

で、株式会社と合同会社どちらが適しているのか?

自分の理解では、一人でビジネスをする場合、合同会社が適していると思う。

その理由はやはりコストが安い(定款認証がいらない、設立登記の際に必要な「登録免許税」の費用が6万円と安い)、くわえて、株式会社のようなめんどくさい制度設計が不用なこともある。

株式会社の場合、経営と所有が分離されていて、かつ、所有(株式保持)に力点が置かれている(たとえば、取締役は株主総会で選ばないといけない)いて、その所有の権利を守るために、必然的に、制度設計が複雑にならざるをえない。

一方、合同会社の場合は、経営と出資が同じなので、株式会社のようなめんどくさい制度設計はいらない、だから、一人でビジネスをする場合は合同会社の方が楽。

ただ、合同会社の場合、あたりまえだけど、”株”にまつわるアクションが取れない。

株にまつわるアクションは、たとえば、ストックオプション。ストックオプションは、上場するときに行使するイメージはあるけど、行使期間中に行使金額を払い込めば、株主になれる。新規株式公開も、あたりまえだけど、合同会社にはできない。

結局どっちがいいのか、これって、やはり、会社をどうしたいのか、なんだと思う。一人でこつこつとビジネスをやるのであれば合同会社が適しているし、たくさん社員を雇ってゆくゆくは公開というのであれば株式会社しかない。もちろん、最初は合同会社で、規模が大きくなったら株式会社というのもありだろう。でも、思うのは、会社はトップが思いがすべてだと思う。”売上1億円いけばいいや”というのであれば、1億円の壁は越えられるかもしれないけど、何もしないで10億円まで到達したという例はあまり聞かない。だから、株式会社、合同会社、いずれも器にすぎない、むしろ、”思い”の方が重要だと思うのでした。

仕事を奪うITと生涯現役

5月 8th, 2013 | Posted by admin in 独立 | 経営 - (仕事を奪うITと生涯現役 はコメントを受け付けていません)

今週(5月11日)の週刊ダイヤモンドの特集は、”仕事消失時代”に生き残るビジネスマン、このところよく見かけるテーマだけど、なかなかよくまとまっていると思った。

仕事を奪うIT

最近、つらつらと考えているのは、ITと仕事の関係。いうまでもなく、コンピュータに人間の仕事の一部を任せることによって、生産性を上げる、30年前くらいからOA(Office Automation)革命と言われたけど、今も昔もこのコンセプトに本質的な違いはないと思う。でも、コンピュータに仕事を任せれば任せるほど、人間の仕事がなくなる。これはいいことでもあって、悪いことでもあるとおもう。

自分もOA化の現場にしばしば立ち会うことがあり、先日では、ある経営者は「うちもシステム入れ替えて、全部、電子化にしたいけど、電子化にすると、人がいらなくなるので、地元の雇用に影響がでてしまう」と。米国流にいけば、バッサリ余剰人員を削減するのが、”合理的”なんだけど、地元にとっての企業は”共同体”的な要素もあるので、なかなか踏み込めないようだ。

 ただ、最近感じるのは、この特集にも言及しているように世の中の多くが”サービス化”していること。サービス化の定義はいろいろあるけど、自分の理解は、”価値が情報によって決まる要素が多い”ことだと思う。例えば、100円でつくった鉛筆を110円で売る場合と、この鉛筆の出自、いかに希少であるかという”情報”を付与して300円で売る場合、言うまでもなく後者の方がサービスとしての価値が高い。というわけで、結局、サービス化するということは、情報あるいはOA化と切っては切れない関係にあるんだと思う。

生涯現役社会

 じゃ、どうするか?世の中すべての人間が、”ある製品に情報という付加価値をつけてプロデュースする”プロデューサー”になるのはあまり現実的ではないと思う。結局のところ、記事の清家慶應塾長が指摘するように、”2030年代には、「3人に1人」が65歳以上になる。人口の「3分の1」にもなる人たちを特別扱いすることはできない。意思と能力のある人がいつまでも働き続ける社会、すなわち生涯現役社会を作らなければならい”なんだと思う。

どうやって生涯現役をつくるか、やっぱり、これって”意思”なんだろうと思う。自分が独立した理由の一つは生涯現役でいたいと思ったから。80歳くらいまでインディペンデントコントラクターとしてマネージメント(経営管理、プロジェクト管理)の仕事をしたいと思っていて、かりにサラリーマンだったら自分の年だと折り返し地点だけど、80歳ピークだとまだまだ学ぶことが多くてこれからです。いずれにしても、今回の特集からいろいろ学ぶことがありました。

 

もくじ

・こうしてあなたの「仕事」は消失する(Part1)
 1.日本的雇用慣行のひずみ(年功賃金制度の崩壊など)
 2.スキルの陳腐化(自己完結型の目的達成力)
 3.産業構造の変化(製造業・建設業従事者の減少など)
 4.IT・ロボットの進化(無人化・省エネ生産ラインの配置、開発者・技術者の配置転換が困難)
 5.グローバル化の加速(新興国の台頭)
 →5つの雇用激変が「男性ミドル」にしわ寄せ

・5つの激変が招くミドル世代の受難(Part2)
 1・狙われる中高年社員:賃金抑制・雇用調整の包囲網
 2.能力やスキルの陳腐化であなたの居場所がなくなる
 3.サービス業への産業シフトで男は仕事喪失、女は雇用創出
 4.有資格者も安心できないホワイトカラーと機械との競争
 5.日本人の居場所を脅かすトップ級”外国人との競争”

・40歳から始めようキャリアチェンジの心得(Part3)
 ・職種・業種の垣根を越える”ポータブルスキル”

 ・組織で働く人も”市場で生きる力”を身につけよ

企業にとっての血

2月 10th, 2013 | Posted by admin in 経営 - (1 Comments)

日々の思いとして、長橋が思ったこと、考えたこと、をありのままにつづります、もともとは、Facebookネタとして公開されているものもあります。

「社長島耕作」14巻には、テレビ事業を売却するか否かの議論が経営幹部でなされていて、そのうち一人が、売却を是として、”このまま続けると出血が止まらない”と主張する、自分もたまたま同じことを考えていたので、シンクロしてしまいました。

企業にとっての”血”は、キャッシュ(現預金)。人間が出血多量で死んでしまうように、企業もキャッシュがなくなると死んでしまう。たとえば、それは、いくら売っても儲からない状態≒営業キャッシュフローが赤字、製造するのに1000円かかるモノを100円で売っている場合とか。そうなると傷跡から流血が止まらないように、企業からキャッシュの流出が止まらない。

キャッシュの流出を止めるには、1.傷口をふさぐ(赤字の原因をつきとめて、抜本的対策をとる)、2.輸血をする(銀行・株式市場から資金を調達する)、3.切除する(赤字事業を売却する)のたぶん3つ、法人が”人”であるように、人を治すことと、法人を治すことは実はそれほど変わらないんだなあと、読み終わってそんなことを思いました。