オペレーションワープスピードとUSの原動力

4月 4th, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (オペレーションワープスピードとUSの原動力 はコメントを受け付けていません)

気の向くままに海外の思い出を綴るシリーズ、今回はUSです。たしか、はじめてUSを訪問したのは、大学生のころで、もう20年以上前です。そこから、だいたい年に1回、一時期は毎月出張で行ってたときもありました、海外に行った回数としては最多だと思います。で、最後に訪問したのは、20年1月のCES2020なので、もう1年以上ご無沙汰です。


 報道でしか知り得ないですが、この国は凄いなと思ったのが、コロナワクチン開発・接種の官民プロジェクトであるオペレーションワープスピードです。日本版のWikiは情報ありませんが、英語版がわかりやすいと思いました。これによると、このプロジェクトのワープスピードはスタートレックの超光速で進む航法から由来しているみたいです。超光速でコロナワクチンを開発・接種すると。ついこの間まで米国ではコロナ患者が蔓延していて、感染爆発でしたが、ワクチン接種がスタートしてから目に見えて感染者が減っています。

 やはり、この国の凄いところは、「できるわけがない」ということを成し遂げることですよね。過去でいえば、これは評価が分かれますがマンハッタン計画、そして、月面着陸のアポロ計画、ムーンショットというのでしょうか、野心的な目標に向けて、ターゲットを決めて、大規模に予算をつけて、あらゆる手段を動員して成し遂げる、これは米国のDNAなのかもしれません。オペレーションワープスピードは、現在進行形なので、この評価が定まるのは、もう少し先のことかもしれないですが、個人的には、こうした野心的なプロジェクトの生き証人になれたこと誇りに思いたいです。


 もちろん、USは負の側面もあります、GAFAをはじめとして上位層が強くなりすぎて、極端に貧富の差が拡大、そして、人種の問題、民主党と共和党の分断、いずれも即効薬がなく、根が深い問題です。ただ、問題は山積みですが、「できるわけがない」ことを成し遂げる、それがUnited Statesの原動力なのかもしれないと思いました。で、USもそろそろ通常に戻るようですね、また、訪問できることを楽しみにしています。


 写真は、16年8月にいったモニュメントバレー、アリゾナ州フェニックスから奥さんとドライブしました。モニュメントバレーはナバホ先住民の保留地、ここはアルコールも飲めなければ、携帯の電波も届きません、でも、それを補って余るほどの素晴らしい景色です。そして、19年10月のナパバレー、また、ハーベストシーズンに行きたいです!

エクストリームエコノミー

3月 21st, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (エクストリームエコノミー はコメントを受け付けていません)

 最近読んだ本 「エクストリームエコノミー」、いやー、面白かったです。500ページくらいあるのですが、あっという間でした。去年読んだ「ファクトフルネス」も面白かったですが、それ以上の面白さでした。


 この面白さは、やはり「エクストリーム(極限)」にあるのだと思います。この本では、9つの「エクストリーム」を上げています。 最初は、インドネシアのアチェの話。アチェは2004年12月のスマトラ島沖地震の津波で住民の55%が落命し、家などすべてが流されましたが、ノウハウは流されず1年あまりで驚異的なスピードで再生(レジリエンス)します。


 もう一つの「エクストリーム」は、未来の姿も見せてくれます。日本の秋田は、人口に占める高齢者の割合は世界屈指の高さで超高齢化社会です。ただ、これは秋田だけではなく、今後、韓国、ドイツ、イタリア、ポルトガルも同じ道を辿るという。そのなかで、増える空き家、学校や病院などの公共サービスの維持、縮小をバランスよくマネージするという未来です。

 あるいは、チリの首都サンティアゴは、1970年代、シカゴ大学で学んだチリの留学生シカゴボーイズは、できるだけ政府が介入せずに、選択の自由を与えるべしという経済政策を導入しました。一時はチリの奇跡として驚異的な経済発展を遂げたものの、貧富の差が拡大、むしろ最近ではこうした格差是正を標榜する政治家に人気が集まるといいます。


 これらはジャンル的には都市経済学とでも言うんでしょうかね。むしろ、自分は旅行記のように都市を旅しているように感じました。それは、ある都市で起きている事象を数字だけではなく、むしろ、数字に表れない人々の絆であったり、工夫であったりといった社会資本。その社会資本の蓄積が外部環境が変わっても対応(レジリエンス)する基礎力になっていると理解しました。


 で、この都市の基礎力は、持続可能な経済成長、いわゆる、SGDs・ESG的なものかもしれないと思いました。というのは、「エクストリームエコノミー」は、自由放任でもなく、計画経済でもなく、ちょうどいい塩梅に成立すると思います。それは、中庸、バランスだと思います。成長することが良いことだ、これはGDPの考え方ですが、成長するだけが良いことではない、この本から世界は変わりつつあると思いました。

箱根駅伝にみる絶対エースの力

1月 3rd, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (箱根駅伝にみる絶対エースの力 はコメントを受け付けていません)



 さて、21年のスタートは何といっても箱根駅伝です。年明けの箱根駅伝から年末の有馬記念までが自分のなかでの鉄板のスポーツ観戦のルーチンなので、箱根駅伝は毎年外せないです。

やはり、箱根駅伝は、往路復路の優勝という点はもとより10位までのシード権争い、そして、繰り上げスタート、今回も慶応が出場できないのは残念ではありますが、いずれにしても、すべてが見どころ満載で、日本が誇る素晴らしいスポーツだと思います。

 とくに、今年はコロナ禍もあり、大学・選手にくわえて運営サイドの方が開催すべきか中止すべきか、非常に迷われたと想像します、甲子園も中止でしたしね。でも、できるだけ沿道での応援は控えてほしいという強いメッセージのもと、開催を決断し、97回のタスキを繋いだ運営サイドに改めて感謝したいと思います。

 そして、今年も見どころが満載でした、創価大学が10区で2位に3分以上差をつけて、独走、総合優勝かと思いきや、まさかの駒沢が大逆転、見応えがありましたね。あとは、青山学院ですよね。復路は12位からスタートでまさかとは思いましたが、安定した走りで総合4位、復路優勝、素晴らしかったです。

 さて、スポーツの世界に「たられば」はご法度ですが、1箱根駅伝ファンとして「たられば」は想像したくなるものです。で、今回の「たられば」、もし、往路3区で青山学院の絶対エース神林選手が出走していたらどうなっていたか?と。神林選手、12月に疲労骨折が判明して、原監督はそれでも走らせたかったようですね。もちろん、無理は禁物で、それがたたって故障する可能性もあるかもしれませんが、往路でもいい結果につながったのではないかと想像します。

 で、職業柄かもしれませんが、、自分はこうしたスポーツを組織運営、すなわち、マネジメントに置き換えたくなるタチでして、今回の神林選手の件、組織運営、マネジメントにも大いにありうる話と思いました。

 駅伝チームでもどんな会社でも「この人が支えている」という絶対エースはどこにでもいるものです。会社だと、売上のx割を稼いでいる人、会社のことなら何でも知っている人あたりが絶対エースですよね。で、こうした絶対エースがいなくなると、当たり前ですが、会社のパフォーマンスは落ちます。

 ただ、会社の場合、基本はゴーイングコンサーン、すなわち、誰がいようがいまいが継続することが前提になっているので、組織運営、マネジメントの仕事は、絶対エースがいなくても会社がきちんと継続する仕組みを作ることだと思います。これは言うは易く行うは難し、の典型で、これは自分も散々苦労していて、なかなかできませんし、まあ出来たら苦労しないですよね。

 で、結論、箱根駅伝も組織運営も絶対エースに頼りがちですし、これは仕方ないことでもあります。ただ、絶対エースを頼らないでどう組織を運営、勝てるチームをつくるか、来年の箱根駅伝はこんな視点から見てみたいと思いました。

 

社外取締役に思う

12月 17th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (社外取締役に思う はコメントを受け付けていません)



 さて、今日の日経新聞でコーポレートガバナンスの強化で社外取締役が1000人不足するという記事がありました。まあ、自分もかつては上場企業の代表取締役社長を務めたこともあり、かつ、社外取締役の経験もあるので、いろいろ思うところがありました。

 やはり、なぜ社外取締役が必要かといえばチェックの機能なんだと思います。当たり前ですが、社長は自分がやりたいことをやりたいと思うわけで、かつ、社員は「まあ、社長が言ってるから仕方がないですね」という感じで、だいたい社長のやりたいことが通ります。

 で、その社長のやりたいことが本当に会社にとってよいことか、社会にとってよいことか、何とも言えないところがあります。たとえば、特定のケースではないですが、トップの発信した内容が、社内のチェックなしにホームページで公開されて、炎上するなんてありますよね。という点で、やはり、チェックは必要なんだと思います。

 こないだ、ブックオフでたまたま見つけた本が川田順「住友回想記」です。川田順は、戦前の住友の学卒第一期生として住友に入社、歌人として活躍しながらも、経理畑を歩み、「住友に川田あり」と言われました。で、彼はその住友の回想記で、住友の課長が大枚をはたいて茶碗を購入したものの、大番頭が手厳しく諫言します。で、その厳しさっぷりに住友夫人は見かねてそしるも、住友家を守るため夫人を座敷牢に押し込めたと。

 まあ、今ではここまでやるとパワハラではありますが、社外取締役に通じる話ではありますよね。社長にとって自分のやりたいことをやることは大事ですが、それをチェックして、ダメならダメと諌めること、こうした胆力が社外取締役に試されると。まあ、自分の胸に手を当てると、甘やかしてしまったなあと後悔しきりです汗

 というわけで、社外取締役の話、専門性とか経験とか関係なく、いい意味で空気を読まず、ズケズケとモノを言う、こうした胆力がある人を見出して、お願いする、こういうのはありかなと思いました。

沈まぬ太陽に思う昭和のキャリア

11月 15th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (沈まぬ太陽に思う昭和のキャリア はコメントを受け付けていません)



 今年4月のステイホームの時期、たまたまアマプラで「沈まぬ太陽」のドラマ版にハマりました。全20話ながらも、1話1話丁寧に作られていて、あっという間に全話コンプリートです。

 で、これは原作も読まねばということで、先月から読みました。全5巻ですが、ドラマ同様あっという間でした。とくに、3巻、御巣鷹山編が重かったです。

 ドラマのときにも思ったのですが、主人公恩地元はなぜ会社を辞めなかったのか?と。もともと、彼は、国民航空のエリートとして将来を嘱望されたものの、労働組合の委員長に推薦され、委員長として首相フライトのストライキ計画をし、そこから会社から赤のレッテルを張られ、経営陣に疎んじられ、カラチ、テヘラン、ケニアの海外赴任とあからさまな左遷人事を食らいます。でも、彼は辞めずに任を全うします。

 まあ、一度入社した会社に定年まで勤めあげる、転職とはもっての外、いわゆる、昭和な職業観ゆえに辞めなかったのかもしれません。そのなかで、自分なりの結論は、見守ってくれる人がいるからだと理解しました。それは、ケニアでは、欧州・アフリカ総支配人の南洋一、あるいは、最後の会長室では国見会長、「こいつは見どころがある」と見守ってくれる上司の存在があったのではないかと。

 そういう意味で、半沢直樹も同じかもしれないですよね。ややネタバレですが、半沢直樹が、やり返したらやり返す、とか、1000倍返しとか、普通の銀行であれば有り得ないことをドラマではやりますが、それは大ボスである中野渡頭取が「こいつは見どころがある、将来の頭取候補だ」という思いがあったので、辞めさせることはなかったのではないかと。

 さて、昭和から平成をへて令和になり、転職も当たり前になりました。もちろん、転職は本人のの意思なので止めることはできません。でも、ちょっとヤンチャで、いろいろとやらかすけど「こいつは見どころがある」、そんな部下を見守る、これは会社にとっても大事なのではないかと思いました。

主業に磨きをかける副業

10月 18th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (主業に磨きをかける副業 はコメントを受け付けていません)



 リモートワークと同じように最近の新しい働き方のスタイルとして副業があります。

副業は、「副」という字の通り、会社員のような「主業」にくわえて、主業の空いている時間にネットショップを運営したり、セミナー講師やライティングをしたりと、主業以外で収益を得ることです。

以前は就業規則で副業禁止が明記されている会社が多くなりましたが、最近は副業OKの会社も増えているように思います。

で、自分も以前から副業は単に収益を得るのではなく、「主業」に磨きをかけるものだと思っていました。

そんななかで、志らく師匠のこのインタビュー「ウソばっかりつきやがって」。立川志らくに届く師匠・談志さんの言葉は、我が意を得たりと思いました。志らく師匠は、朝の情報番組のMCを勤めておられますが、番組をやる際、もっと落語の修行をした方がよいのではと言われたそうです。まあ、サラリーマンの主業、副業とは若干違うかもしれないですが、落語という主業は、テレビなどの副業によって、より磨かれると理解しました。

 番組をやる中で「もっと落語の修業を積んだ方がいいんじゃないですか」という声も聞きます。けどね、修業って何?稽古って何?ということなんです。技術の修練だけずーっとやったって、マニアしか聞いてくれないよと。だから、落語だけに専念しなさいというのは、実にとんちんかんなアドバイスなんですよ。

会社でも似てるかもしれないですね。「会社員は会社で仕事することだけを考えればいい」、そういうスタイルであれば副業はいらないですよね。そうじゃなくて、副業によって、主業に磨きをかける、これが副業の意義があると思っています。たとえば、セミナー講師など、人に教えることは、分かりやすく教える必要があるので、それは副業に限らず、主業でも役に立つように思います。セミナー講師だけではなく、こうした主業に磨きをかける副業、もっと当たり前のこととして、受け入れられることを願いたいと思います。

住みにくい家と考える力

9月 22nd, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (住みにくい家と考える力 はコメントを受け付けていません)



 もう2日前の記事ですが、ヤフーの「「お金は社会に還元して死ぬ」――「暴走族」安藤忠雄79歳、規格外の人生」が素晴らしかったのでシェアします。

 自分も経営者インタビューが好きで、これまで幾度とインタビューをしてきましたが、そのなかで、良いインタビューとは、そのインタビューから、自分ごととしていろいろな気づきが得られるインタビューと思っています。とくに、経営者インタビューの場合、「ウチの会社は」みたいな話に終始するケースもそれなりにあるので、素材と味付のバランス、それは料理人に近いかもしれないです。いずれにしてもインタビューアーの「引き出す力」が問われると。

 さてインタビュー、安藤忠雄氏を存分に「引き出して」います。で、たしかに、お金は社会に還元して死ぬも大事かもしれないですが、自分はそれは別の気づきをいただきました。それは、最初の点と次の点がつながったことです。

 最初の点は、「安藤忠雄の家は住み手に覚悟がいる家」という点。たとえば、彼が設計した住吉の長屋、「三軒長屋の真ん中の1軒を切り取り、鉄筋コンクリート造りのコートハウスに置き換えた住宅。住宅中央の中庭には屋根がなく、例えば雨の日、寝室から台所へ移動しようと思ったら傘がいる」という。

 次の点は、彼の将来へのメッセージ。「今の問題は『過保護』です。子ども中心の核家族で、子どもの言いなりじゃないですか。その子が大きくなった時、たくましく育った世界の人たちと対抗できますか。壁を乗り越える心の強さ、知的体力を鍛えなきゃいけない」

最初の点と次の点、この点と点をつなぐ線は、次の世代に「考える力をつけるべし」と理解しました。たしかに、住吉の長屋は住み手に覚悟がいるかもしれません、ただ、そのなかで、設計者のコンセプトを理解して、どうしたら快適に住めるかを「考える」、これは壁を乗り越える心の強さ、知的体力を鍛えると同じと思いました。

 で、自分たちにできること、やはり、「考える力をつける」、「知的体力を鍛える」ことなのかと。住みにくい家を提供する強さが必要なのかもしれないですね。

https://news.yahoo.co.jp/feature/1807 

善玉菌と悪玉菌

9月 6th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (善玉菌と悪玉菌 はコメントを受け付けていません)



 自分は生物とか医学とかそれほど詳しい訳ではないですが、以前、お世話になったコテコテの商社マンの方がことあるごとに腸内細菌について話しておられました。腸内細菌とは、自分たちの腸の中を顕微鏡で覗くと、まるで植物が群生しているように多種多様な細菌が存在していて、それは色とりどりのお花からなるお花畑(フローラ)であることから、腸内フローラとも呼ばれています。

 で、このお花畑では、大きくわけて、3つのタイプが存在しています。まず、体に良い働きをする「善玉菌」、便秘や下痢といった悪い影響を及ぼす「悪玉菌」、そして、どちらにも属さず優勢な方に見方する「日和見菌」です。で、腸内フローラとしては、善玉菌を増やして、「日和見」している日和見菌を増やすことが、健康への一歩のようです。

 くだんの商社マン氏は、この腸内フローラを会社の組織も同じ問題と看破しておられました。というのは、会社の場合、何かしら課題があります、たとえば、営業と開発が連携できてなかったりとか。で、それを放置すると、どんどん会社が弱くなり、競争力を失いがちです。だから、こうした現状の課題を認識し、それを変えようとする、腸内フローラでいえば、善玉菌と言えるかもしれません、ただ、それは結果的に悪い結果につながる可能性もあるので悪玉菌かもしれないです。

 いずれにしても。善玉菌と悪玉菌のせめぎあいのなかで、重要なポイントは、「日和見菌」と言います。商社マン氏は、「どんな組織でも善玉菌と悪玉菌と日和見菌がいる、組織を動かすには日和見菌を見方につけるべし、これが組織を動かすコツだと」と強調しておられました。まあ、感覚的にわかりますよね、善玉菌と悪玉菌どっちが正しいかわからないけど、日和見菌は優勢な方である「勝ち馬」に乗るので、そういう流れを作るべしと。

 さて、この人間のDNAに刻まれた腸内フローラをどう解釈するか。面白いテーマですよね。商社マン氏のように「日和見菌を抑えるべし」というのは組織を動かす上で卓見と思いました。まあ、それもあるとして、自分としては、「日和見菌になりたくない」とも思いました。まあ、勝ち馬に乗るのではなく、善玉菌、悪玉菌、どちらなのか判断できませんが、自分の明確なポリシーは持っていたいと思いました。最近は商社マン氏とは御無沙汰ですが、また、腸内フローラについてお話をお伺いしたいと思いました。

大学の意味は?

8月 23rd, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (大学の意味は? はコメントを受け付けていません)



 自分のこれまでを振り返ってみて、大学・アカデミックにいた期間が多かったです。たしか、社会人デビューが27歳で、それまで大学・大学院・ポスドクをしていました、学部からあわせると大学在籍は10年ちょいですね。今、振り返って、それは自分にとっては素晴らしい時間でした。

 さて、このニュース「Google Has a Plan to Disrupt the College Degree」(グーグルは大学の学位を破壊する計画がある)、いろいろ示唆があるように思いました。英語ですが、ザックリ要約すると、グーグルは、6か月のトレーニングを受けて、合格した人にグーグルキャリア認定を授与、そして、その認定があれば、グーグルでは、4年間の大学に在籍したものと同じとして扱うとのこと。

 まあ、早い話、中学生・高校生でも6か月でこの認定をゲットして、グーグルから認められれば、グーグルとしては大卒相当とみなすようです。となると、義務教育+高校は置いておくとして、大学さらには大学院に通う意味って何だろうと?とくに、昨今のコロナ禍のなか、大学もキャンパスに物理的に通うことなく、オンラインが主流のようで、わざわざ、大学・大学院にいく意味は何だろうと?

 自分の理解では、大学・大学院は価値があると思っています。で、その価値で大事なのは、「裾野」なのではないかと思います。静岡県出身者としては、裾野は、富士山のようなもので、富士山は日本一の高さですが、裾野は静岡県・山梨県と広く渡っています。そして、この裾野の広さは、かつてニュージーランドに旅した際に強く感じました。

 ニュージーランドの人口は500万人ちょっと、日本でいえば東京都(1275万人)の半分くらいです。が、ラグビーになると、ナショナルチームのオールブラックスは100年間を通じた勝率は8割近く、桁ちがいの強さです。この桁ちがいの強さは、「裾野」にあると思ってます。ニュージーランドのどこにいってもラグビー場があって、親がラグビーをやっていて、子供も当たり前のようにラグビーをする、オールブラックスは富士山の頂点ですが、その頂上を目指して全ニュージーランド国民がオールブラックスを目指します。で、そうした山を登る「裾野」のなからキラリと光る選手がオールブラックスに選ばれるという理解です。

 閑話休題、、大学も「裾野」が大事だと思います。大学は、文学、経済、科学、工学などなど、沢山の分野があり、こうした専攻は時代によって変わるかもしれませんが、そのエリアで活躍したい人を増やす、こうした裾野を広げることが大事なのではないでしょうか。自分がやりたいと思う道をとことん追求する、10年かかるかわかりませんが、自分にとっては価値があり、それが今につながっていることは間違いありません。とくに、コロナ禍で、6か月プログラムをうければ就職できるといった短絡的な話も増えるかもしれません、でも、長期的に裾野を増やす、これが大事と思います、自分としても何かしらのサポートできればと思います。

マッテローヨ シンガポール

8月 16th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (マッテローヨ シンガポール はコメントを受け付けていません)



「振り向くな、振り向くな、後ろには夢がない」とは、かの寺山修司のハイセイコーの歌ですが、それとは裏腹に振り向きたいときもあります。とくに、このコロナ禍、海外にいくことができず、だからこそ、海外に思いをはせることは大事ではないかと思うのです。

 前回はベトナムを紹介しましたが、今回はシンガポールです。自分の理解では、シンガポールを一言で表すと、明るい北朝鮮です、現地の方もそういわれるので、それほど外れてないかと。ベトナムのホーチミンがベトナムをフランス・米国から独立を勝ち得たように、独立を勝ち取った建国の父リークアンユーが良い意味で彼の考え方が残る国だと思います。

 で、この明るい北朝鮮の良い意味は、シンガポールという小さな国を発展するために、人造的、政策面であらゆる努力をすることです。それは、アジアのハブであるシンガポールのチャンギ空港、ここのトランジットは快適そのものです。あるいは、東南アジアの金融の拠点もシンガポール・香港ですよね、その昔、アナリストのとき、海外出張の際は、かならずシンガポール・香港で機関投資家を訪問していました、香港は今後どうなるかわかりませんが。やはり、ヒト、モノ、カネ、こうした場(プラットフォーム)を良い意味で人造的に作り出したのがシンガポールなのではないかと。

 現状のコロナ禍による移動制限で、こうした物理的なプラットフォームは、縮小せざるを得ない気がします。ただ、すべて、Zoomとかオンラインで完結するかといえば、そうでもないかもしれないですよね、同じモノを売るという場合であれば、オンラインと対面、人間の心情として、対面の方が良い場合もあるかと。

 まあ、ヒト、モノ、カネをリアルで集めることがなかなか難しいところもあるでしょうが、それを差し置いても、今後も物理的・論理的にもシンガポールを通らなくてはいけないモノ・コトがたくさんあるように思います。なので、いつの日かまたシンガポールを訪問したいと思います!マッテローヨ!シンガポール!