「まだ見ぬ光景」と「いつか見た光景」

4月 29th, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (「まだ見ぬ光景」と「いつか見た光景」 はコメントを受け付けていません)

 日曜日、新ドラマ「ドラゴン桜」を見ながら、ツラツラと考えていたことです。ドラゴン桜は、ご存知のように元暴走族の弁護士桜木が落ちこぼれ高校生を指南して、東大に合格させる話です。今回はだいぶ半沢直樹に寄ってきましたね笑

  で、前から不思議に思っていたのは、開成・灘のような毎年東大に100人以上合格している高校もあれば、数年に一度東大合格者がいるかいないかみたいな高校もあります、その違いは何かと?

 その疑問に対して、先日、ハラオチする話をお伺いしました。その方は、横浜の聖光学院の出身の方です。ちなみに、自分はその弟分である静岡聖光学院出身で、母校を贔屓目にみても、東大合格者数の差は歴然としてます汗

 さて、その方いわく、東大合格者が増えたのは、東大出身の教師が増えたからといいます、で、教師にすでに東大合格という「体験」があるので、生徒に具体的に指導しやすい、かつ、生徒にとっても東大は比較的身近な存在になりつつあり、それが増加につながっているのだと。まあ、先生、先輩が東大が多ければ、やはり、身近に感じますよね。

 これをちょっと抽象度を上げると、「まだ見ぬ光景」から「いつか見た光景」とも言えるかもしれません。数年に一度しか東大に合格しないところでは、ノウハウも確立されていないでしょうし、暗中模索の状態で、それは「まだ見ぬ光景」と思われます。一方で、まわりが東大行くのが普通であれば、それは「いつか見た光景」ではないかと。

 これはビジネスの世界でも同じですよね。とくに、テクノロジーの場合、良くある話です。たとえば、だいぶ前ですが、携帯電話でゲームなんかするはずがないと言われた時代がありました。それは、携帯電話で電話・ショートメッセージをするのが「いつか見た光景」で、ゲームは論外だと。ただ、これからは携帯電話でゲームをやる時代が必ず来ると信じて、暗中模索して、「まだ見ぬ風景」から携帯電話でゲームをするのが当たり前という「いつか見た光景」に変える、0から1に変えるという点で、アントレプレナーの役割でもありそうです。

 もちろん、東大には定員があるので、すべての高校が「いつか見た光景」になるわけではないですが笑、「まだ見ぬ光景」から「いつか見た光景」に変える、どんな領域であれ、こうした光景を変えることが活力につながるのではないかと思いました。

オペレーションワープスピードとUSの原動力

4月 4th, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (オペレーションワープスピードとUSの原動力 はコメントを受け付けていません)

気の向くままに海外の思い出を綴るシリーズ、今回はUSです。たしか、はじめてUSを訪問したのは、大学生のころで、もう20年以上前です。そこから、だいたい年に1回、一時期は毎月出張で行ってたときもありました、海外に行った回数としては最多だと思います。で、最後に訪問したのは、20年1月のCES2020なので、もう1年以上ご無沙汰です。


 報道でしか知り得ないですが、この国は凄いなと思ったのが、コロナワクチン開発・接種の官民プロジェクトであるオペレーションワープスピードです。日本版のWikiは情報ありませんが、英語版がわかりやすいと思いました。これによると、このプロジェクトのワープスピードはスタートレックの超光速で進む航法から由来しているみたいです。超光速でコロナワクチンを開発・接種すると。ついこの間まで米国ではコロナ患者が蔓延していて、感染爆発でしたが、ワクチン接種がスタートしてから目に見えて感染者が減っています。

 やはり、この国の凄いところは、「できるわけがない」ということを成し遂げることですよね。過去でいえば、これは評価が分かれますがマンハッタン計画、そして、月面着陸のアポロ計画、ムーンショットというのでしょうか、野心的な目標に向けて、ターゲットを決めて、大規模に予算をつけて、あらゆる手段を動員して成し遂げる、これは米国のDNAなのかもしれません。オペレーションワープスピードは、現在進行形なので、この評価が定まるのは、もう少し先のことかもしれないですが、個人的には、こうした野心的なプロジェクトの生き証人になれたこと誇りに思いたいです。


 もちろん、USは負の側面もあります、GAFAをはじめとして上位層が強くなりすぎて、極端に貧富の差が拡大、そして、人種の問題、民主党と共和党の分断、いずれも即効薬がなく、根が深い問題です。ただ、問題は山積みですが、「できるわけがない」ことを成し遂げる、それがUnited Statesの原動力なのかもしれないと思いました。で、USもそろそろ通常に戻るようですね、また、訪問できることを楽しみにしています。


 写真は、16年8月にいったモニュメントバレー、アリゾナ州フェニックスから奥さんとドライブしました。モニュメントバレーはナバホ先住民の保留地、ここはアルコールも飲めなければ、携帯の電波も届きません、でも、それを補って余るほどの素晴らしい景色です。そして、19年10月のナパバレー、また、ハーベストシーズンに行きたいです!