Win-Win-Winの関係

2月 27th, 2022 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (Win-Win-Winの関係 はコメントを受け付けていません)

 さて、最近、この広告・CMよく見ます。キャッチは「店長、時給を上げてください!」まあ、この広告が良いとか悪いとかではなく、つらつらと思うところがありました。

 で、このCMでは、「店長、時給を上げてください!」のあとにDAIGOが演じる人材派遣会社の営業が「時給アップをお願いしています」と頼み込むところで終わります。個人的には、お願いされる側の店長が登場しておらず、一方的なお願いをやや違和感を覚えるところではあります。かつ、乃木坂にお願いされては、世の中のオジサンはクラっときてしまうのではないでしょうか笑 

 それはさておき、時流に乗っている広告であることは間違いなさそうです。政府の方針としても、賃上げする企業に税制優遇をし、さらに、原油高、世界各地での物流の停滞、あらゆる商品が値上げと、インフレまっしぐらです。なので、時給アップした方が、日本経済にも個人の懐にも良いことは間違いなさそうです。

 ただ、このCMでいえばお願いされる側の店長さらには経営の立場からすると、ホントに時給アップすることが良いのか悩ましいところです。もちろん、昨今の労働力不足で、時給アップしないと、人材が獲得できないのは仕方ないかもしれないですが、企業はゴーイング・コンサーン、将来にわたって継続するものであり、時給アップした結果、倒産してしまっては元も子もありませんよね。 

 となると、何を目指すべきか? 当たり前ですが、バイトを雇って、そのバイトがちゃんと働いて、店・会社の業績に貢献し、店・会社の業績もアップ。この好循環が続くと、バイトもさらに時給が上がるし、人材派遣会社もさらに手数料入るし、店・会社もさらに業績もアップとWin-Win-Winの関係が目指すところではないでしょうか。で、その好循環を生み出す最初の一歩が時給アップかもしれないですね。

 で、最初の違和感に戻ります。やはり、この目指すところから言えば、バイト、人材派遣会社はWin-Winですが、最後の店・会社の視点が抜けている点が違和感の正体と思いました。というわけで、バイトルさん、次回のCMではバイトの時給を上げた結果、店・会社の業績もうなぎ登りで店長・社長もハッピーという展開はいかがでしょうか笑

3人の画像のようです

Pythonを使って学ぶ機械学習【初級編】

2月 22nd, 2022 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (Pythonを使って学ぶ機械学習【初級編】 はコメントを受け付けていません)

Pythonを使って学ぶ機械学習【初級編】として5月25日にオンラインセミナーを実施します。受講者の分かりにくい点を吸い上げながら、ノウハウをためてきました。

https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AD220518.php

虎にならない方法

2月 11th, 2022 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (0 Comments)

 ここ1か月くらいに読んだ中で出色の出来だと思いました。タイトルは、「多様性の科学」、致命的な失敗を未然に向付け、生産性を高める組織改革を全てがここにある、です。

 この致命的な失敗の一つが、20年前の9・11テロ攻撃の際、CIAの分析官は、アルカイダがテロを計画しているという事前情報が何度もありながらも、「テロが起きるはずがない」と一蹴、世紀のミスジャッジともいわれている事象です。とはいえ、CIAの分析官がダメなわけではなく、白人男性、アイビーリーグ出身、成績優秀者のみを選抜した結果として多様性がない画一的な組織になってしまい、アルカイダの活動という点とテロという点をつなげることができなかったと。

 最近は、だいぶ減りましたが、会社でもありますよね。たとえば、だいたい同じような高校・大学の新卒を雇って、教育をして、現場で営業して、はや数十年となると、良くも悪くも考え方が画一化するように思います。やはり、致命的な失敗を未然に防ぎ、組織の生産性を高めるには、多様性が必要というのは尤だと思います。

 そして、これは組織的な話もありますが、個人の考え方もあるのかなとも思います。たとえば、「なぜルート128はシリコンバレーになれなかったのか?」ルート128は、ボストン近郊の幹線で当時の盟主はDEC、今ではほとんど見ることはないですが、1970年代のオフコンVAXとか世界のコンピューターを支配していました、ちなみに、自分が大学生のころ、DECのワークステーション使ってました、たぶん、DEC最後世代だと思われます。

さて、このDEC、秘密主義で知られ、自社内でも秘密を貫き通し、外部との交流はほとんどなかったといいます。一方、シリコンバレーは、対極のカルチャーで、エンジニアは仕事帰りにバーに集い、交流し、解決の糸口をさぐり、「情報の水平伝播」によって世界最大のIT産業地帯になったと。エートスというかそういう雰囲気がシリコンバレーにあったのかもしれないですが、これは個人の考え方もありますよね。

 で、もう一つ、国語の教科書にだいたい載っている中島敦の「山月記」、主人公李徴は、才気溢れた官僚でしたが、傲慢ゆえに、一官僚に甘んじるわけにいかずと、一人籠って詩作に専念します、いまでいうとフリーランス転向でしょうか。が詩作に、専念するも一向に上達せず、また、官僚に戻るも、同輩は遥か先に出世し、後輩に使われ、そして、己の自尊心を大いに傷つけられ、その後、行方がわからなくなります。

で、同輩がたまたま虎となった李徴と出会い、李徴は、自尊心・プライドの高さが己を「虎」にしたと後悔します。まあ、もちろん、虎は比喩ですが、どんな環境であろうと、自分の殻に閉じこもるのではなく、つまらないプライドは捨てて、外部と交流すべし、でないと「虎」になってしまうと笑

 自分もここ2年くらいコロナ禍で外部との交流が少なくなり、仕方ないなぁ、と思ってはいましたが、もしかしたらこれは自分の殻に閉じこもる「虎」化への一歩かもしれません汗、というわけで、コロナ禍なりにも、虎にならないように、外部との交流をもう少し増やせたらとも思わせるよい本でした。