手紙とコミュニケーション

5月 24th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (手紙とコミュニケーション はコメントを受け付けていません)

 緊急事態宣言も大部分の地域で解除され、まだ、制限は続きますが、3月に始まった自粛生活も普段の生活に、だいぶ近づいてきたように感じます。

 が、営業という話になると、まだまだ対面営業は少なく、Zoom・Teamsでのオンライン商談が多いようで、オンラインの場合、「既存のお客さんはいいけど、新規はなかなか取りにくい」という話をよく聞きます。まあ、そうですよね、既存の場合はすでに関係ができていますが、オンラインで初対面だと、相手の「息づかい」と読みづらいことは間違いなさそうです。

 閑話休題、先日、井上ひさし「12人の手紙」(中公文庫)を読みました。その名の通り、手紙だけで12人の生き様、ストーリーを語ります。たとえば、出生届から死亡届まで公式書類だけで人生を語るなど、井上ひさし流の「趣向」(=こだわり)が満載です。彼が亡くなって、もう10年経つんですね。

 この本が出版されたが1978年、いまから40年ほど前で、当時はネットもなければ、FAXもなく、コミュニケーション手段は電話と手紙くらいで、もちろん、オンライン商談もありません。今と比べてコミュニケーション手段が限定的ながらも、本書では、ペンフレンドで新しい観光案内人を開拓するなど、手紙を上手く活用していて、それがとても新鮮でした。ま、ペンフレンドは、いまだと、クレイグリストとかに近いのでしょうかね。

 40年前と現在、ネットを含めて、コミュニケーションの技術は進歩しました。が、相手に思いを伝えるコミュニケーション自体はあまり変わっていない気もします。企業にとっての「ペンフレンド」が何に相当するかわかりませんが、「趣向」を込めた手紙(メール)を書くのも一つの手かもしれないですね。「手紙」という文化自体は薄れつつありますが、相手とコミュニケーションをするということは、いつになっても変わらないと思いました。
 

 

データの前処理ノウハウ

5月 22nd, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (データの前処理ノウハウ はコメントを受け付けていません)

いつもお世話になっている情報機構さんでオンラインセミナーを開催します。

データの前処理ノウハウ というタイトルで、どうデータの特徴量を抽出するかのセミナーです。


https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC200714.php

コロナの谷を越えて

5月 19th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (コロナの谷を越えて はコメントを受け付けていません)

 5月18日に発表されたソフトバンクグループの1~3月期の最終損益は1兆4381億円の赤字(前年同期は1271億円の赤字)、日本企業としては過去最高額の赤字という。決算説明会のなかで、孫社長が「投資先のうち、コロナの谷に落ちる企業もあるが、谷を乗り越えてはばたく企業もある」という話に、なるほどと思いました。

 過去の歴史をたどると、疫病、戦争、金融危機など、自分たちの手でコントロールできない「谷」の局面は、ピンチでもありチャンスでもありました。たとえば、1300年中ごろにヨーロッパを中心に猛威を振るったペスト、それまで農民は教会、封建領主が絶対的な存在でしたが、ペストにより農民の数が減少->労働不足になり、むしろ、領主が農民に賃金を払う関係に逆転し、そうした中から人間中心運動であるルネッサンスが起きたといいます。

 日本の戦後なんかもそうですよね。太平洋戦争開戦前夜から財閥を中心に重化学工業に投資が集中しました。たとえば、1943年には指定金融機関制度が生まれ、軍が発注→三菱重工業が受注→足りないおカネは指定金融機関の三菱銀行がファイナンスというサイクルで財閥の産業に占めるシェアが上がりました。が、終戦後、財閥は解体され、ソニーのような新しい会社が生まれ、「谷」を越えました。

 で、今回も歴史は繰り返されると思います。急激に環境が変わるので、立ち行かなくなる会社も増えると思います、ただ、その谷を乗り越えて大きく羽ばたく会社もそれ以上にあると思います。で、何がその境界を決めるのか? 人間と同じように企業も健康でいることだと思います。

 やはり、企業にとって人間の「血」に相当するのが、おカネ。おカネが回らないと死んでしまいます、だから、そして、緊急時は輸血(外部からの資本注入など)は限られるので、できるだけ自分の体で代謝をよくして、キチンと生活すること。当たり前といえば当たり前ですが、人間が健康をキープするのが楽ではないように、企業も楽ではないと思います。が、そうした企業が「谷」を越えていくと思いました。

「財閥の時代」にみる人材育成とレジリエンス

5月 10th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (「財閥の時代」にみる人材育成とレジリエンス はコメントを受け付けていません)

チャレンジ系は苦手なので、マイペースで日々の本との邂逅です。コロナ禍の前に、たまたま本屋で見つけた本「財閥の時代」(武田晴人著)がとてもよかったのでシェアします。

 この場合の財閥は主に三井・三菱・住友の三大財閥で、その始まりは明治初期の政府との癒着、いわゆる、政商の時代から、銀行・資源・商社機能を含めた多角化、第1次世界大戦後の商社ブーム、昭和恐慌による財閥叩き、戦時下の重工業発展、「財閥」という切り口で日本の資本主義発展の様子を俯瞰できます。

 で、帯の「なぜ、彼らだけが成功したのか?」-本書では、三井・三菱・住友のような財閥を目指すも、先物で失敗した古河商事、第1次世界大戦中の造船需要で財閥と肩を並べる存在になったものの台湾銀行の融資停止で破綻した鈴木商店、この2社と三大財閥と何が違うのか?

 自分の理解では、1.人材の育成、と、2.時代の変化にあわせた対応力(レジリエンス)だと思いました。三大財閥は、もともと、三井家、岩崎家、住友家が「総有制」として事業をコントロールする仕組みも、明治終わりころから商社、鉱山、銀行とそれぞれの分野に精通する専門経営者を育成する仕組みが確立されていました。たとえば、血盟団によって暗殺された三井の団琢磨はもともと鉱山の経営者、そこから頭角を現し、三井財閥の総帥となる。一方、鈴木商店の場合、番頭の金子直吉が一人で鈴木商店のすべてをコントロールするカリスマ経営だったので、事業が大きくなるにしたがって、次第にその綻びが出て破綻に至ったと。これは今でもあるあるの話ですよね。

もう一つの対応力(レジリエンス)、明治の成長期の坂の上の雲の時代はともかくとして、大正に入ってくると財閥の経済占有率の高さから、時代の要請もありますが、株式会社への転換、慈善事業の強化、そして、戦時下では重工業への投資と、時代の変化にあわせて、柔軟に組織・ビジネスを変えた、変化への対応力がありそうです。これも、いまでもそうですよね、世の中は変化するので、その変化に応じて変えないと置いてきぼりになってしまいます。そして、人材の育成と変化への対応力、この2つが「なぜ、彼らだけが成功したのか?」のカギと思いました。

本書は新曜社で1993年、バブル崩壊あたりの年に刊行、今年3月に角川ソフィア文庫でリニューアルされました、こうした本をリニューアル出版した出版社に敬意を表したいと思います。で、バブル崩壊から30年近く、総合商社もだいぶ変わりましたよね、いまだと、伊藤忠商事に勢いがあるように思いますが、やはり、この2つの要素がカギとしていつの時代も変わらないのかもしれません。

データサイエンス・AI研修について

5月 4th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (データサイエンス・AI研修について はコメントを受け付けていません)

ここ6年近く、データサイエンス・AIに関する研修を手掛けてきました。

単に研修をしてノウハウを教えるというよりは、「データをもとに考える」こうしたスキルを涵養するのが最大の目的です。

で、昨今のコロナ禍により、今までは教室で実施してましたが、オンラインへの移行が増えてきました。

このページにまとめています。 データサイエンス・AI研修事業について