2021年 今年読んだよかった5冊

12月 26th, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (2021年 今年読んだよかった5冊 はコメントを受け付けていません)

 21年もあとわずか、毎年恒例の今年の5冊です、これを投稿しないと年を越せない気分です笑 で、ここ10年以上、同じくらいのペースで本を読んでいて、今年もほぼ例年通りの94冊でした、18年から読書メーターで計測いますが、4年間ほぼ同じペースで、長年の習慣の賜物ですね。今年読んだよかった本です。


1. 起業の天才 ― これは抜群に面白かったです。リクルート創業者江副氏の評伝、謦咳に接することはありませんでしたが、江副さんはどこまでも科学・合理性を追求された方ですね。歴史に「たられば」はありませんが、リクルート事件がなければ、日本のアマゾンになっていたかもしれません。


2. エクストリームエコノミー ― 前にも紹介したかもしれませんが、ビジネス系で一番面白かったです。日本の秋田の超高齢化社会、チリの超自由競争社会、ヨルダンのザーダリ難民キャンプでの超法規社会、いずれも「超(エクストリーム)」のなかで、生き残るためのレジリエンス(復活力)、切り口が素晴らしいと思いました。


3. アルツハイマー制服 ― 青森では昔から年をとるとボケ症状が発生し、その原因の解明から、エーザイのアリセプトの開発話、さらには、最近、承認か否認かで割れているエーザイ・バイオジェンのバイオ治療薬「アデュカヌマブ」まで、ノンフィクションかくあるべしという緻密な取材が光る一冊。


4. 中部銀次郎 ゴルフの真髄 ― 今年からゴルフを始めました、まだまだ下手っぴですが、ご一緒にラウンドしましょう。自分は頭で理解するタイプなので、いろいろなゴルフ本を読みました。そのなかで、中部銀次郎氏、プロに最も近いアマと呼ばれた方、プレーが上手いこともさておき、ゴルフに対する姿勢、一言でいえば、「人生はゴルフそのものである」、人生を競馬に例えたゴルフ界の寺山修司といったところでしょうか。いいときもあれば、悪いときもある、それを受け容れることに彼の真骨頂があるように感じました。


5. 嫌われた監督 ― プロ野球とは残酷なもので、契約書には勝つべしと明記されて、勝つための確率をあげるために守備を強化する、ホームランに頼らない、という地味な取り組みで落合監督はリーグ優勝、日本一と結果を出したものの、華がない、若手を育成しないなど結果的に「嫌われ」ました。組織もそういうことありますよね、結果は出すけど、嫌われる人。でも、「好かれる」ために余計なことをするより、結果を出すことにフォーカスする、こちらの方が大事です。この本はそんな結果を出すことは何か?について考えるきっかけになりました。


2022年も新しい本との出会いを楽しみにしています。

読書メーター: https://bookmeter.com/users/814464/bookcases/11659778?sort=book_count&order=desc

必要十分条件とわかりやすさ

12月 12th, 2021 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (必要十分条件とわかりやすさ はコメントを受け付けていません)

たしか、先日の日経新聞に、経済活動を担う生産年齢人口(15~64歳)はここ5年で226万人減少していて、今後はデジタル化等の生産性の向上が必要という話がありました。まあ、生産年齢人口は減っているのも事実ですし、デジタル化などで生産性向上も必要ですよね。

 が、生産年齢人口減少という「課題」に対する対策は本当に生産性向上だけでしょうか?もちろん、生産性向上も大事ですが、たとえば、外国人の活用もそうですし、あるいは、今後の生産年齢人口を増やすために、子供を増やしやすくする、いろいろあると思います。

 まあ、これは生産性向上が解決策としてよいわるいという話ではなくて、これは必要十分条件の話と思いました。前回の帰納と演繹と同じで、そういえばそんなのあったですよね。自分もそんなのあった状態だったのですが、いつぞやか、マッキンゼーのコンサルタントが必要十分条件を上手く使いこなしていて、こういう整理方法もあるのだと感心して以来、使ってます。

 ざっくり言うと、十分条件は、ある仮説を十分に満たすための要素、たとえば、人口減少の課題解決するために必要な仮説は、DX化、子育て支援、外国人の活用とかです。で、必要条件は、その表裏一体で、DX化、子育て支援、外国人の活用は、人口減少の課題を解決すると。

 で、ポイントは、必要十分条件で、最初のように今後の人口減少の課題=DX化だとわかりやすいですが、それ以外の選択肢が見えなくなってしまう点かもしれません。やはり、わかりやすくするには選択肢をできるだけ落とした方がわかりやすいし、一方で、選択肢が多いと「何が言いたいのかわからない」状態になってしまいますね。

 さて、話を戻すと、何でもそうですが、メディアの場合、やはり、わかりやすく伝えるのが仕事と思います、なので、そのわかりやすさを「本当にそうなの?」、「他にも選択肢があるのでは?」と問いかけること、いわゆる、反証可能性に近いことかもしれないですね。

たしか、先日の日経新聞に、経済活動を担う生産年齢人口(15~64歳)はここ5年で226万人減少していて、今後はデジタル化等の生産性の向上が必要という話がありました。まあ、生産年齢人口は減っているのも事実ですし、デジタル化などで生産性向上も必要ですよね。

 が、生産年齢人口減少という「課題」に対する対策は本当に生産性向上だけでしょうか?もちろん、生産性向上も大事ですが、たとえば、外国人の活用もそうですし、あるいは、今後の生産年齢人口を増やすために、子供を増やしやすくする、いろいろあると思います。

 まあ、これは生産性向上が解決策としてよいわるいという話ではなくて、これは必要十分条件の話と思いました。前回の帰納と演繹と同じで、そういえばそんなのあったですよね。自分もそんなのあった状態だったのですが、いつぞやか、マッキンゼーのコンサルタントが必要十分条件を上手く使いこなしていて、こういう整理方法もあるのだと感心して以来、使ってます。

 ざっくり言うと、十分条件は、ある仮説を十分に満たすための要素、たとえば、人口減少の課題解決するために必要な仮説は、DX化、子育て支援、外国人の活用とかです。で、必要条件は、その表裏一体で、DX化、子育て支援、外国人の活用は、人口減少の課題を解決すると。

 で、ポイントは、必要十分条件で、最初のように今後の人口減少の課題=DX化だとわかりやすいですが、それ以外の選択肢が見えなくなってしまう点かもしれません。やはり、わかりやすくするには選択肢をできるだけ落とした方がわかりやすいし、一方で、選択肢が多いと「何が言いたいのかわからない」状態になってしまいますね。

 さて、話を戻すと、何でもそうですが、メディアの場合、やはり、わかりやすく伝えるのが仕事と思います、なので、そのわかりやすさを「本当にそうなの?」、「他にも選択肢があるのでは?」と問いかけること、いわゆる、反証可能性に近いことかもしれないですね。