イノベーションと「論語とソロバン」

4月 12th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき

 Stay Homeということで、リモートワークの合間にいろいろな本との邂逅があり、「ホンダ イノベーションの神髄」(小林三郎著、日系BP)もその一つです。BOOK OFFでたまたま見つけましたが、とても勉強になりました。

 本書の著者は、ホンダ入社後、1980年代後半、当時、まったく注目されていなかったエアバックを企画・開発し、世に送り出した方。エアバックはいまでこそデフォルトですが、当時は本当にやるのかと社内でも懐疑があったといいます。で、そうしたなかで、世の中にないモノを生み出す、いわゆる、イノベーションを実現しました。

 さて、この本を読んで、先月、バリュークリエイトの三富さんに教えていただいた「ワクワクとデキル」のフレームワークがキレイに当てはまると思いました。自分のハラオチした内容をシェアします。三富さんありがとうございました。

 で、自分の理解では、この「ワクワクとデキル」の最初の「ワクワク」は論語、理念、志、♥。縦軸に、この「ワクワク」とすると、ホンダの場合、その「ワクワク」の最大値はおやじ、すなわち、創業者である本田宗一郎です。彼は3つの喜び(買う、売る、創る)、人間尊重(自立、平等、信頼)を社是とし、これを追求します。

 そして、横軸は「デキル、ソロバン」、それは、おやじのワクワクを実現する仕組み、スキルです。具体的には、a)高い自由度(学歴無用)、b)熱い議論(ワイガヤ、立場を関係なく2日3晩一つのテーマで議論)、c)本質的な議論(A00 本質的なコンセプトを一言で表現)など。
 
 ワクワクとデキル、その順位は、最初にワクワク・論語で、次にデキル・ソロバン。ホンダの場合、おやじのワクワク・論語が来て、次にそれを実現するデキル・ソロバンと思いました。

 本書が出版されたのが2012年、それからホンダがどうなったのかわかりませんが、これはホンダの話ではなく、ワクワク・論語とデキル・ソロバンのバランスをどうとるか、どの会社でも同じ話だと思いました。

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