「男はつらいよ」にみるダイバーシティ

7月 20th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (「男はつらいよ」にみるダイバーシティ はコメントを受け付けていません。)

最近、Amazon Prime Videoで「男はつらいよ」シリーズを観てます。最近は、ダウンロードもできるので、飛行機なんかのオフライン移動時間中にも観てます、便利な時代になりましたね。
 「男はつらいよ」シリーズが終了してからはや20年、早いなあ。。たしか、静岡での高校生時代に正月の釣りバカ日誌と男はつらいよの2本立てを観た記憶が甦ってきました。でも、回を重ねるとごとに、寅さんこと渥美清の体調が悪くるなるのが見て取れて寂しくもありました。。
 で、高校生で観た時の「男はつらいよ」と今観た「男はつらいよ」、また違った視点で観ることができました。それはいってみれば組織としての「男はつらいよ」です。いや、別にどの会社って特定しているわけじゃないですが、こんなヒト、会社にいませんか!?
・寅さん:お客さんをその気にさせる話術は天才的、営業のエース。でも、たまにしかオフィス(柴又門前くるまや)に戻らない、で、いつ帰ってくるかもわからないw
・さくら:ひたむきにお兄ちゃんを帰りを待ちながら、お兄ちゃんとリリーのようなマドンナと満男と泉ちゃんつなげようとするキューピット
・博:実直が取り柄。いつも寅さんが心配で、寅さんに会うと知的にアドバイス
・おいちゃん、おばちゃん:寅さんに悪態をつくも、でも、本当は寅さんのことを心配している
・タコ社長:いつも寅さんと喧嘩してるけど、本当は相性は悪くない
・源公:エース営業(寅さん)を兄貴として慕っている
 たぶん、寅さんだけが独演していても「男はつらいよ」は面白くない、むしろ、マドンナ・家族・関係者があってからこそ、さらに寅さんの魅力が引き立っていると思う。
 で、思ったのは企業も同じかもしれないと。金太郎飴みたいにどこを切ってもどの社員も同じマニュアル・規則に基づいて、対応・行動する企業はそれはそれでアリとは思うけど、自分としてはあまり面白くない気もする。むしろ、寅さんがいて、マドンナ、さくらがいて、博がいて、おいちゃん、おばちゃん、タコ社長、源公といった多様な個性をもつ人が共存する、こうした多様性に「男はつらいよ」の面白さを見出しました。
 ダイバーシティ - 国籍、性別など関係なく差別なく採用すべき、最近はこうした風潮ですが、自分が思うにダイバーシティは結果であるべきだと思う。この人と一緒に働きたい、その人の個性を認めて、尊重する。とらやの登場人物からこうしたことを感じました。
 

「考える」寿司

7月 9th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (「考える」寿司 はコメントを受け付けていません。)

ちょいご無沙汰しておりますが、相変わらず、元気でやっております。

さて、今週の土日、弾丸ツアーでハワイにいってきました。その目的は、一つだけで、ハワイの寿司屋「すし匠」にいくことです。前から行きたいと思ってたのですが、なかなか予約が取れず、半年ちかく前に予約してやっと体験することができました。

 結論から言えば、自分の知っている寿司屋とすし匠は全然違う寿司屋と思いました。その違いを一言でいえば、「考える」ことにありそうです。すし匠は、ハワイにあっても、江戸前寿司にこだわります。ただ、江戸前寿司の本場、最近の東京は、日本中から一番良い素材が手に入るため素材だけで勝負していて「場所が良すぎて、考えない」と大将は言う。だから、すし匠はあえて食材のアドバンテージがないハワイ(もともとは西表島で開店するつもりだったとか)で勝負するのだと。

 江戸前寿司のルーツは、もともと冷蔵庫がない時代、魚をどうやって美味しく長く清潔に食べさせることができるかということで、魚を酢〆にしたり、塩を入れたり、昆布で熟成させたりと、普通の魚でもひと手間、ふた手間加えることで、驚くほど味が変わります。そして、この工夫が大将の「考える」寿司と理解しました。なので、この店は本当に考えてます、カリフォルニアで獲れた小鯛を酢ではなくおぼろ酢で〆る、氷の中で10日間熟成する、とくにハワイのような南海は淡白な魚ながらも、きちんと考えて仕事をしていて、結果として、その寿司は驚くほど個性があって、体験したことのない食感で、素晴らしいものでした。やはり、「考えて」手間を加えるのが、この店の矜持と言えそうです。

 そして、思ったのが、これは単に寿司だけの話ではなくビジネスそのものなんだなあと。基本、どんな会社でも、何かしらのビジネスの素材と人材があります。で、その素材が良いと、社員は工夫をせず素材に頼ってしまい、会社が傾くのは古今東西よくある話ですね。むしろ、素材が普通・劣後しているからこそ、社員がなんとか品質を上げようと工夫をすることで、発展・イノベーションが生まれる、すし匠の寿司から、この視点を学びました。うれしいことに、このすし匠で修行した寿司職人が東京でも暖簾分けして、店をオープンしているようで、ハワイはそれほどいけませんが、東京でも楽しみが増えそうです。

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同じように毎日をやっていく

6月 4th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (同じように毎日をやっていく はコメントを受け付けていません。)

たしか、去年の3月くらいだったと思います、たまたまテレビで観ていた「人生フルーツ」というドキュメンタリー、とても身に沁みました。

 主人公はつばた夫妻、夫のしゅういちさんは、50年前に日本住宅公団の中心メンバーとして戦後最大の都市計画ともいわれた名古屋「高蔵寺ニュータウン」の基本設計に携わる。彼は画一的な住宅ではなく、緑のあるガーデンキッチンこそ理想の住まいという理念のもと、50年前高蔵寺付近に土地を購入。枯葉をまいて土を耕し続けた畑では、年間を通じて約100種類もの野菜や果実が育っています。

 もう一人の主人公妻の英子さんは、外食はせず、コンビニで買い物はしない主義。畑で収穫した作物を使って、夫のために自慢の手料理を丁寧に作る日々を送る。英子さんは言う、「食は命」と。

 ややネタバレになりますが、このドキュメンタリーの後半で、しゅういちさんがお亡くなりになり、ひとりになった英子さんはその後どうなってしまったんだろう、と心配していました。

 で、英子さんの新刊(といっても去年の11月ですが)「ふたりからひとり ~ときをためる暮らし それから~ 」(つばた 英子 自然食通信社)を読みました。安心しました。とてもよい本でした。

「いままでお父さんのことをずうっとやってきたけど、その本人が、もういないんだから。・・・どうやって生きていけばいいんだろう。とても不安になりましたよ、そのときは。いまはもう、ふっきれた。誰かのために、何かやれることをさがし、ひとのためになることをやる以外、私の生きる道はない。とにかく前向きでやっていかないと、自分はやっていけないって。ジャムや佃煮、いろいろなものをつくって、これからみんなに配ろう。いままででどおり、同じように毎日をやっていくよりしょうがないって。」(p27)

 同じように毎日をやっていく - 先日、フライト中に観て身に沁みた「この世界の片隅に」も同じようなコンセプトだった気がしました。戦時中の広島という非日常な中でも主人公のすずさんが様々な困難にもめげず「同じように毎日をやっていく」、英子さんと同じテーマを感じました。

 たしかに変わることも重要だけど、同じことを毎日やっていく、これは簡単なようで難しい。自分も何か起こっても、心乱れることなく、同じことを毎日やっていく、こうありたいと思いました。

 

笑顔は社長の能力

5月 2nd, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (笑顔は社長の能力 はコメントを受け付けていません。)

私淑するバリュークリエイトの三富さんが推薦されていた「ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み」(近藤宣之 (著) ダイヤモンド社)を読みました。結論から言えば、とても良い本でした。
 内容はタイトルそのままですが、わりと自分の目指している理想に近いと思います。で、テーマの人を大切にするってことを自分なりに要約すると、この一説である”社員が会社に求めているもので一番大切なのは、「言いたいことがいえること」です。”(p133)かと思います。

 これは、当たり前なことだけど、組織が大きくなると以外と自然と”壁”ができてしまい、お互い言いたいことがいえず、結果として組織として停滞するというのはよくある話です。
 では、どうやって「言いたいことがいえる」環境をつくるか、いろいろあるけど、やはり、社長だと思う。この本では、社長の役割を”「笑顔が社長の仕事」であり、「笑顔は社長の能力」(p54)”と指摘し、さらに”社長の笑顔は、「いつでも話しかけていいよ」「怖くないよ」という情報と同じで、社内の空気を明るくします”(p55)という。

 「社長の笑顔が多ければ多いほど、組織が活性化する」というのは、自分の確信的な仮説の一つで、先日、平松さんはソニーのカルチャーを引き合いに出してネアカたるべしと仰っていましたが、同じ話だと理解しています。
 さて、先日、グーグルが自社のチームのなかで何が生産性に寄与しているかを調査したなかで、浮かんできたのが「心理的安全性」(Psychological Safety)という。チームのメンバーがひとりひとりがそのチームにして気兼ねなく発言できる、こうした”安全性”が生産性向上のカギと。この安全性の代表が笑顔かもしれないですね。自分もいつも笑顔でいたいと努めていますが、たまにふざけるなというときがあって、気をつけないとなあと思いました。いろいろな気づきがあり良い本でした。

https://www.amazon.co.jp/dp/B06XKQTPXY

カーネーギーの墓碑に想う

3月 15th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (カーネーギーの墓碑に想う はコメントを受け付けていません。)

 本日、ある先輩とご一緒させていただきまして、とても勉強になりました。

 彼曰く、いままで優秀な東大生をたくさん見てきたという。そこで、わかったのは、そうした人をどれだけたくさん見つけて、うまく使うかと。

 で、このうまく使うことは、意外と難しい。たとえ、どんな優秀であっても、自分の意図とは違うことをすることがある。そして、下手に優秀な大学を出たのでプライドも高い。そのなかで、彼の指摘は、そうした人にきちんと目的を与えて、一緒にどう目的を達成すべきか考えるべしと。

 ま、これはシリコンバレー流の業績評価でいえば、MBO(Management By Objective)、目標を設定して、それを達成するために、経営が一緒になって、汗をかくモデルそのものと思いました。

 鉄鋼王アンドリュー・カーネーギーの墓碑にはこうあります。「自分より賢き者を近づける術知りたる者、ここに眠る」、どう人を使うか、その術はいろいろやらないとわからないなあと、ただ、その積み重ねが大事なのかもしれません。

平常心

3月 9th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (平常心 はコメントを受け付けていません。)

 最近、いろいろな方に聞かれるのは、プレッシャー感じてない?
 
はい、もちろん、感じております。そりゃ、プレッシャーはあります。まあ、でも、世の中なるようにかしかならないので、下手にプレッシャーを感じて力むよりは、穏やかな気分でいたいものです(ま、あまり穏やかでないですが)

 それで思い出したのが、いつぞや読んだ武豊の本、競馬の騎手はとてつもないプレッシャーがかかります。たとえば、ディープインパクトのダービーのオッズは1.1倍、誰もが勝ち以外はないだろうというオッズです。そのなかで、騎手へのプレッシャーは相当のものだと思います。でも、彼は、実はプレッシャーを感じながらも、感じないふりをするという、さすがだなあ、と思いました。

 と考えると、平常心、どんなプレッシャーがあっても平気なふりをする、これが目指すところかなあと。新渡戸稲造の武士道によれば、武士道の拠って立つところの一つが平常心。朝に切腹を命じられた武士は何も取り乱すことなく、平常心のまま、切腹を遂行したと。ま、これが良いのか悪いのかはともかく、ぶれない平常心でいたいものです。

第36回 Webマーケティング・リレーセミナー

2月 13th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (第36回 Webマーケティング・リレーセミナー はコメントを受け付けていません。)

3月23日(木)19:00からWebマーケティング・リレーセミナーに登壇させていただきます。ウェブマーケティングセミナーは、中学・高校の先輩でキャッチボール21社長原田さんが主催されておられて、毎回多彩なゲストがリレーします。前回は、Schooの森さんと対談させていただき、とても大きな気づきをいただきました。ありがとうございました。

さて、次回は、フィンテックから見た企業のエコシステムという話題について議論します。自分が企業と本格的にかかわり始めたのは、アナリストを始めた10年くらい前から、それ以降、会社はどうやって大きくなっていくのか、どういう土壌が会社を育てるのか、考えてきました。

ま、企業は生き物みたいなもので、食べる餌、育つ環境によって変わるのだと思います、こうした点をフィンテックのベンチャーから議論できればと思います、登録が始まったばかりですので、ぜひ!

https://relayseminar.cb21.co.jp/

婦人画報にみる「3年先の稽古」

2月 5th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (婦人画報にみる「3年先の稽古」 はコメントを受け付けていません。)

 最近、ドコモのdマガジンで雑誌をパラパラ見るのが日課になっているのですが、毎回、婦人画報のクオリティの高さに瞠目しています。

 家庭料理とか、和菓子とか何気ないテーマでも実に深く、広く、そして、長期間にわたって取材していて、プロの技を感じます。なかでも、自分の印象に残っているのが、松本金太郎絵日記でした。

 彼は歌舞伎の名門高麗屋、松本染五郎の長男で、たぶん、いまは10歳くらい、10歳の絵日記を雑誌に載せて何が楽しいと思うかもしれない。でも、たとえば10年、20年後、彼が高麗屋の看板を背負うことになると、おそらく、婦人画報では、10歳の絵日記が何かしらのエピソードになると思うのです。

 というわけで、今日、明日ではなくて、数年後、数十年後を見据えて、雑誌づくりを担う、相撲の三年先の稽古に通じるものがありそうです。

 と考えると、企業も目先の利益を考えることは大事だけど、数年後、数十年後を見据えて取り組む、最近は目先にとらわれることが多く、じっくりと取り組くむのはもっと大事だと思ったのでした。
 
 

支持率から許容誤差を考える

1月 18th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (支持率から許容誤差を考える はコメントを受け付けていません。)

以前、ビックデータ時代だからこそスモールデータの手法の理解も大事というエントリを投稿しました。

で、自分はあまりテレビを見ないのですが、たまたまCNNによる世論調査で1000名を対象に米国時期大統領トランプ氏を支持するかしないかについて、世論調査したところ以前オバマ氏が81%のところ40%で支持率が低いという報道でした。

あらかじめ言うと、自分はこの結果に、とく賛成・反対はありません。むしろ、純粋にデータサイエンス的にこれが有意かどうか純粋に興味があります。

一番、確実なアプローチは、米国民3.189億人に賛成か反対かを問うこと。いわゆる、ビックデータのアプローチ。ただ、これが本当にできるかといえば意外と難しい気がする。11月の大統領選挙でも、多くのメディアがヒラリー氏優先と伝えたものの、蓋を開けたら違う結果になったように、”ビックデータ”で解決できる話でないと思う。

となると、やっぱり、母集団からサンプリングして、そのサンプルから母集団を推定するというアプローチが妥当で、統計の世界では、サンプルの許容誤差という考え方があります。一般的には誤差5%つまり100のうち95が正しくて5が誤ると想定すると、許容誤差のサンプル数は(正規分布の5%信頼水準 1.96)^2 x (支持率 0.5x非支持率 0.5)/(標本誤差 0.05)^2 = 384、つまり、384人にアンケートを取れば、理論上、許容誤差に収まる、なので、1000人は許容誤差の範囲といえるかもしれない。

ただ、この5%の許容誤差を1%にすると、(正規分布の5%信頼水準 2.58)^2 x (支持率 0.5x非支持率 0.5)/(標本誤差 0.01)^2 = 16,641人、384人くらべて43倍のサンプル数が必要になる。

というわけで、ここから何がいえるか?この許容誤差の5%というのは、完全無作為に抽出する前提であれば成立するかもしれない。ただ、ただでさえ、CNNはトランプ氏から”うそのメディア”というレッテルを貼れて、質疑を拒否されたほど対立関係にあるので、もしかしたら、何かしらのバイアスがかかって”完全無作為”とはなっていないかもしれない。

というわけで、この精度をあげるには、1.CNNとは独立な機関によってサンプル抽出する、もしくは、2.許容誤差を5%から下げる、ともう少し尤もらしくなると思うのでした。

開発と営業のスキマを埋める

1月 11th, 2017 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (開発と営業のスキマを埋める はコメントを受け付けていません。)

 日経新聞のカルロス・ゴーン氏の私の履歴書を読んでいて、共感するところがありました。

 彼がルノーあるいは日産において、不振の要因が縦割りの組織にあると感じ、「会議では自己主張や実りのない議論が多く、何も決まらない。何か起きれば、言い訳が先行する」状態だったと。そして、これを変えるべくクロスファンクショナルチームをつくる。それによって、部門壁を壊し、風通しを良くして一緒に問題の解決にあたる状況をつくると。

 自分は製造業の経験はないけど、IT企業においても、これがズバリ当てはまる。IT企業の場合の多くは開発と営業の厚い壁があるケースが多い。開発は、”営業がムリな案件とってきた、仕様がムチャクチャ”と営業の詰る。一方で、営業は、”開発が遅い、バグが多い”と開発のせいにしがち。自分の経験上、開発と営業の溝が深いほど、企業の業績は落ちる、逆に、開発と営業との距離が近いほど、業績は総じて手堅い。

 で、この溝を解決するには、一つしかない。それは、マネジメントによるハンズオン・介入。開発はいつも営業が悪いというけど、たまには営業が正しいこともある、逆もしかり。だからこそ、マネジメントが場を作って、しっかりと受け止めて、フェアに判断する、そして、仕組みを作る。ま、一言でいえば、リーダーシップですね。

 「一方聞いて沙汰するな」、もうだいぶ時間がたってしまいましたが、大河ドラマ篤姫の主人公が常に心がけたことです。やっぱり、開発の話を聞いて沙汰するのではなく、開発と営業、両方の言い分をきちんと聞いて沙汰する。翻って、ゴーン氏はこうした判断能力が卓越していると思う、で、自分もまだまだだけど少しで近づければなあと思ったのでした。