標高3000mを目指す

8月 30th, 2025 | Posted by admin in 日々の思い - (標高3000mを目指す はコメントを受け付けていません)

先日のニュース 「米国の大卒、「就職氷河期」 AIが新人の仕事代替」、思うところがありました。これによると、「コンピュータサイエンス」は大学の専攻の花形で、就職の引く手あまたの「売り手市場」、が、昨今の生成AIによって、コンピュータサイエンス学部出身の若者の失業率が7.5%まで上昇し「哲学」の3.2%などより高かった。米国では長年、コンピュータ関連の学位は就職に最も有利とされ、学生の人気も高いが、「売り手市場」は終わった、という指摘です。

 これは感覚的にわかる気がします。ChatGPTのような生成AIを使えれば、基本はプログラミングなどだいたいできます。一方で、新卒の場合、最近は即戦力も増えてきましたが、多くの企業では新人研修&育成にコスト&すぐに成果がでるという話でもありません。なので、いっそのこと新卒に頼ることなく、AIを使うのは合理的な判断かもしれません。

  さて、自分もここ数年チャットGPTも含めていろいろ生成AIを使ってきたのですが、この手の生成AIは、自分のキャパ以上のことができないように思います。それは、たとえてみると、標高1000mの山を登って頂上に辿り着いて見える景色と、標高3000mの山を登って見える景色の違いで、自分が標高1000mの山に上るキャパしかなければ、生成AIをつかっても標高1500mまでたどり着くことができるかもしれないですが、標高3000mの高みに辿り着けるかというと、標高1500mから標高3000mへ到達するには、我々人間側もトレーニングが必要のように思います。

 たとえば、プログラムだと、ChatGPTにこのアンケート調査のプログラムを書いて、というプロンプトを入力すれば、ちゃんと実用で利用できるコードがでてきます。ただ、そのアンケート調査を何千人単位で利用して負荷がかかった場合、どうする? さらには、脆弱性などセキュリティは大丈夫?などなど、普段利用するシステムにするためには、いろいろな越えなくてはいけない壁があります。さきほどの、登山のアナロジーでいえば、標高1500mから標高3000mの山にトライするには、いろいろなトレーニング・経験が必要であり、そうしたトレーニング・経験がより高みに辿り着けるのではないかと。で、そうしたトレーニングを積んだ人は強いと思います。その経験をもとに、ChatGPTなりでプログラムを作ってもらえばいいわけなので。  

話は戻って、コンピュータサイエンス学部の失業率の上昇、残酷な話でもあります。新人を研修&育成&トレーニングはいらない、むしろ、標高3000mを登れるベテランだけでよいという話のように思います。逆にいえば、学生時代からすでに標高3000mを目指すというパスもありそうですね。ピンチはチャンス、失業率が上がったというネガティブな話も、標高3000mを登るパスというポジティブな方向にも考えることができるのではないかと思いました。