アマギフにみる預けるビジネス

1月 21st, 2024 | Posted by admin in 長橋のつぶやき

 先日、ある方から面白い話をお伺いしました。いわゆる、ポイ活というヤツで、最近では、三井住友ゴールドカード(NL)のポイント還元率が他と比べて高いらしいです。ただ、このカード会員資格を維持するためには、毎年5500円の年会費が必要ですが、キャンペーンで100万円決済すると、年会費が永年無料+ポイント還元をゲットできるそうです。

 で、どうやって短期間で100万円決済するか?という話で、その解決方法としてアマゾンギフトカード(アマギフ)をクレジットカード決済で100万円決済すれば、ノルマ達成できるという話です。まあ、たしかにそうですよね。言うまでもないですが、アマゾンであれば、書籍だけではなく、食品・飲料、家電、アパレル、日常生活で必要なあらゆるモノを購入することができます、なので、100万円、アマギフを購入しても、十分使い切れるとも言えそうです。

 逆の視点に立って、これはアマゾンからしてみれば、悪くない話ですよね。たとえば、アマゾンのマーケットプレイスで、ユーザが1万円の商品を購入したら、アマゾンはだいたい手数料を10~15%くらい徴収して、販売先に売買代金を支払います、1万円のケースではアマゾンの取り分は1000~1500円くらいでしょうか。一方で、アマギフであれば、将来的には販売先に支払うことになるでしょうが、100万円購入した時点で、アマゾンには100万円、キャッシュが入ります。

 こうしたおカネを預かるビジネスはアマゾンに限ったことなく、昔からありました。「イングランド銀行公式 経済がよくわかる10章」によれば、紀元前2000年頃、起業家精神に富むバビロニアの僧侶は、人々が貯蔵している金を預かって、その保管料をとるというものでした。今でいえば、倉庫業ですよね。で、このビジネスモデルは、ちょっとずつ変化し、紀元前1800年くらいになると、僧侶たちは預かった金を他人に貸し出す形態に進化したそうです、これはいわゆる、銀行のビジネスモデルですね。そして、たくさん預かって、たくさん貸し出す循環をつくる、これが銀行の信用創造でもあります。とはいえ、単純に金を貸し出すだけだと、貸し倒れのリスクがあるので、借り手に担保を供出してもらう、与信スコアで判断するなど、が必要でもあります。

 というわけで、このアマギフの話、銀行のビジネスモデルに通じる話と思います。実際、アマゾンは、銀行として開業はしていませんが、いつか銀行業に参入するという話はありますよね。この話を踏まえると、もっともな話ですし、むしろ、ユーザのデータを大量に保有しているので、銀行以上にきめ細かいサービスができるかもしれないですね。さらに、銀行に限った話ではなく、先日、アマゾンでは2兆円を日本に投資するということで、成長投資の原資とも言えそうです。というわけで、この手の預けるというビジネスは銀行に限らず、身近に存在している、そして、ビジネスチャンスかもしれないと、アマギフの話から思いました。

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