先日、たまたまブックオフの100円セールで売っていたソニー出井さんの「非連続の時代」を読みました。この本が出たのは2002年です。
そこから10年以上経過した今からみても、彼が「非連続の時代」というべきデジタル時代(音楽がデジタルになるなど)をきちんと見据えて、戦略的思考なら負けないと本書で自負しているだけ先を読むことにかけては、すばらしいと思いました。
何かのインビューで読んだのだけど、彼は事業部長のときから会社の将来をレポートにまとめて毎年マネジメントに提出したという。もちろん、周囲の嫉妬・反発もあったけど、そのたびにロバを売りに行く親子の話をしたという。
ロバを売りに行く親子は、イソップ童話で、ロバを売るため親子が市場まで歩いているところ、周りから、ロバを歩かせているのはもったいないといわれ、父親は息子をロバに乗せる。そしたら、ある人から、親を差し置いて息子がロバに乗るのはどういうことだ、ということで、二人でロバにのる。で、2人でロバに乗ったらロバがかわいそうってことで、親子でロバを担いで歩いたら、ロバが橋から落ちて結局何も得られなかったと。
ま、何か新しいこと、人がやっていないことをやろうとすると、周りからいろいろという。だからといって、それを100%鵜呑みにすると、結局、何も得られることがない。だから、これだけだと思うことに信念を貫くしかない。彼が伝えたいことはそういうことなんだと思う。自分もぶれることがよくあり、ロバに売りに行く親子は身に沁みます。